皆さんは、「マラサダ」と「ドーナツ」の違いについて疑問に思われたことはありますか?
マラサダは、ハワイの名物グルメの1つ。
「ハワイアン・ドーナツ」と呼ばれることもあり、ドーナツの一種に含まれるスイーツです。
ハワイのドーナツとしては、ポンデリングに似た食感・見た目の「モチドーナツ」もあります。
世界各国を探せば、マラサダに似ている揚げ菓子もあるのではないでしょうか?
マラサダに似たお菓子として挙げられるのが、日本の「揚げパン」やイタリアの「ボンボローニ」、フランスの「ベニエ」など。
日本の学校給食であった揚げパンは、ご存知の方も多いかと思います。
ボンボローニなど見た目はマラサダにとても似ていますが、それぞれ作り方には違いがあります!
その違いによって、生地の食感や味わいが変わってくるのが面白いところですよ。
今回は、「ハワイ名物グルメ『マラサダ』と『ドーナツ』の違いは?揚げパンやボンボローニなども紹介」という内容をお伝えします!
それぞれのお菓子やドーナツとの違いはもちろん、ご自宅でも本格的なマラサダが作れるレシピなども併せてご紹介。
「マラサダって何?ドーナツとどこが違うの?」と疑問に思っている方。
「マラサダと他のスイーツを食べ比べてみたい!」という方などの参考になれば嬉しいです!
Contents
ハワイで有名なドーナツの種類とは?
日本でも人気のスイーツである「ドーナツ」。
皆さんは、ハワイのドーナツにはどのような種類があるかご存知ですか?
ハワイのドーナツといえば、多くの方が「マラサダ」を思い浮かべるのではないでしょうか。
近年では、日本のカフェでもメニューの1つとして提供するお店が増え、見かける機会が多くなりましたよね!
マラサダは、ポルトガル発祥の揚げドーナツ。
19世紀後半、ハワイのサトウキビ農園で働くために移住してきたポルトガル人が持ち込んだ伝統的なお菓子で、今ではハワイでも広く親しまれています。
ここでは、ハワイの代表的なドーナツ「マラサダ(ハワイアン・ドーナツ)」と、「モチドーナツ」をご紹介!
それぞれの特徴を理解して、ハワイの食文化や歴史を感じてくださいね。
カリふわ食感の揚げドーナツ「マラサダ(ハワイアン・ドーナツ)」
ハワイで人気の揚げ菓子の1つ。
ハワイで古くから親しまれており、朝食・おやつ・パーティー・お祭りなど様々な場面で食されています。
そんなマラサダですが、実はハワイ発祥ではなく、元々はポルトガルの伝統的なお菓子であることをご存知でしょうか?
19世紀後半にハワイに移住してきたポルトガル人によって持ち込まれました。
ハワイで広く親しまれるようになった現在も、ポルトガルの伝統的なレシピに基づいて作られていますよ。
マラサダの魅力の1つが、外はカリッと、中はふわふわの食感!
マラサダのクセになる食感は、小麦粉・卵・バター・砂糖などの材料を混ぜて作った生地を、発酵させてから油で揚げることによって生まれています。
余談ですが、現在は生地の発酵といえばイースト(酵母)を使うのが一般的。
イースト(酵母)が手に入りづらかった時代には、代わりに「ジャガイモ」を発酵させたものを混ぜて膨らませていたこともあるようですよ!
また、マラサダは周りに砂糖やシナモンシュガーをまぶすのが基本のトッピング。
ほんのり甘い素朴な味が美味しいです。
近年は、チョコレートクリーム・カスタードクリーム・ココナッツクリーム(ハウピアクリーム)などのフィリングを詰めたマラサダも人気となっていますよ。
お店によってオリジナルの味や季節限定の味もありますので試してみてくださいね!
餅粉を使ったもちっと食感「モチドーナツ」
モチドーナツとは、「餅粉」を使用したもちもち食感が魅力のドーナツ。
日本でいえば、ミスド(ミスタードーナツ)のポンデリングに似ています!
食感だけでなく、一口サイズのドーナツが輪になっているのも同じですよ。
モチドーナツの誕生は、2019年、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行がきっかけだと言われています。
コロナ流行期間に日本へ渡航できなくなったハワイの人々が、日本で食べたドーナツを再現して作ったのがモチドーナツ!
日系移民も多いハワイですぐに受け入れられ、瞬く間に人気スイーツとなりました。
日本から輸入された餅粉を使って作るドーナツなので、「逆輸入のドーナツ」とも言われていますよ!
味の種類も豊富で、プレーン・チョコレート・シナモン・抹茶など...
ハワイらしい、パイナップル味やタロ芋味もあります!
カラフルなトッピングで見た目も可愛らしいので、お土産にもおすすめですよ。
マラサダとはどんなドーナツ?発祥や作り方など基本情報を知ろう
マラサダとは、日本でも大人気のハワイ定番スイーツ。
実は発祥はハワイではなく、元々はポルトガルの伝統的なお菓子なんです!
ポルトガルでは、キリスト教で重要なイースター(復活祭)の準備期間「受難節(じゅなんせつ)」の前日にマラサダを食べる習慣があります。
受難節(じゅなんせつ)とは、イースター(復活祭)までの約40日間、自らを律するために断食などを行う期間のこと。
断食期間に向けて家庭の食材を使い切るために、ラードや砂糖を多く使用するマラサダが食べられていたのですよ。
そんな宗教的な背景がありますが、ポルトガルの人々にとって「お祝いの日に食べる味」としても人気があったマラサダ。
日本でいうと、お彼岸に食べられる「おはぎ」や「ぼたもち」のような感じです。
ポルトガルで誕生したマラサダですが、ハワイへやってきたのは19世紀後半のこと。
ハワイに移住したポルトガル人によって持ち込まれ、第二次世界大戦後から販売されるようになりました。
朝食やおやつとして人気が爆発、2005年には日本でも販売されるようになっていますよ!
小麦粉・卵・牛乳などを混ぜた生地をイースト菌(酵母)で発酵させてからラードや油で揚げて作るマラサダは、クセになる食感と素朴な味が魅力的!
揚げたては、外はカリッと、中はふわふわの食感。
生地はほんのり甘い素朴な味で、周りに砂糖やシナモンシュガーをまぶすのが定番の食べ方です。
イースト菌(酵母)の入手が困難だった時代には、イモのデンプンを発酵させて生地に混ぜ、ラードで揚げていたそうですよ♪
最近では、カスタードクリームやハウピア(ココナッツ)クリームなどを中に詰めたマラサダも登場!
濃厚な味わいや満足感の高さが人気ですが、ハワイのロコ(地元民)たちはクリームの入っていないマラサダの方が好みのよう。
日本で例えると、サーターアンダギにクリームを挟んだり、日本酒に氷を入れるような邪道さと感じてしまうみたいです...。
お店によってマラサダの生地の味やトッピングが変わるので、ぜひ好みの味を探してみてくださいね!
マラサダとタロ芋を使用した「タロマラサダ」の違いとは?
マラサダには、タロ芋(タロイモ)を生地に練り込んで作る「タロマラサダ」という種類もあるのをご存知ですか?
タロマラサダは、通常のマラサダとは「色」や「味」、「食感」が違います。
通常のマラサダがきつね色をしているのに対して、タロマラサダは鮮やかな紫色。
タロ芋自体は白色ですが、実は紫色の色素が糸状に何十本も入っており、マラサダの生地に練り込むことで鮮やかな紫色に発色します。
外側はこんがり茶色に揚がっていますが、中を割ると紫色が現れますよ!
味は、通常のマラサダの素朴な味に、ほのかに甘いタロ芋の風味が加わった感じ。
食感は、通常のマラサダは外はカリッと中はふわふわ食感ですが、タロマラサダはタロ芋のでんぷん質によってねっとりと濃厚な食感になります。
モチモチしていて食べ応えがありますよ。
また、でんぷん質によって「冷めても硬くなりづらい」という特徴があるので、手土産にもぴったりです!
そんなタロマラサダですが、よりハワイらしさを感じられるという面でもおすすめのスイーツ。
なぜなら、タロ芋は古くからハワイで大切にされている伝統的な食材だからです。
タロ芋は、水田で栽培される里芋(サトイモ)の仲間。
沖縄でドゥルワカシー・ターンムパイ・ターンムディンガクなどの郷土料理で愛される「田芋(ターンム)」とも同じ種類です。
非常に栄養豊富でハワイの主食とされている他、ハワイの創世神話にもよく登場するほど神聖な存在なんですよ。
通常のマラサダを食べたことがある方は、ハワイならではの「タロマラサダ」もぜひお試しください!
ちなみに、ハワイの絶品タロマラサダといえば、カメハメハベーカリーの「ポイ・グレイズド・ドーナツ」。
生地にたっぷりタロ芋が混ぜ込まれており、周りを砂糖やバニラエッセンスを混ぜた特製のシロップでグレーズ(コーティング)しています。
サクッとモチフワの食感が絶品で、午前2時からの営業にも関わらず深夜に行列ができる大人気商品です!
どこのタロマラサダを食べるか迷ってしまう方は、参考にしてみてくださいね。
【ハワイのマラサダと似ているスイーツ4選】
違いがどこかを知り、好みを探そう
ここまで、ハワイの人気ドーナツの1つに「マラサダ」があり、マラサダがどんなスイーツなのか基本情報をご紹介してきました。
「元々はポルトガル発祥のスイーツだったなんて、びっくり!」と思われた方もいるかと思います。
ここからは、マラサダの見た目・味・食感などをより想像しやすいように、世界各国のマラサダに似ているスイーツを4つご紹介していきます!
日本人に馴染み深い「揚げパン」と「サーターアンダギー」に加えて、イタリアの「ボンボローニ」とフランスの「ベニエ」も登場していますよ。
各スイーツの特徴やマラサダとの違いを知って、自分好みのスイーツを探したり、マラサダを食べる際の参考にしてみてくださいね。
さらに番外編として、マラサダとドーナツの違いや、マラサダのよくある言い間違いについてもご紹介!
マラサダとドーナツって一緒じゃないの?!と思う方も多いのではないでしょうか。
マラサダ・ドーナツ・イーストドーナツ・生ドーナツ... どのように呼び分けられているのか、ぜひ確かめてみてくださいね。
①マラサダと日本の揚げ菓子「揚げパン」の違いはどこ?
揚げパンは、日本の揚げ菓子。
給食で食べたことのある方もいるであろう、砂糖やきな粉がまぶされた細長いパンがそうです!
1952年(昭和27年)ごろから日本の給食で登場するようになり、減少傾向にはありますが、今でも給食メニューとして出てくる場所もあるようですよ。
そんな揚げパンとマラサダの違いは、「作り方」にあります!
揚げパンは、コッペパンを油で素揚げして砂糖やきな粉をまぶしたもの。
すでに完成されたパンをもう一度揚げて作っているので「揚げパン」と言います。
対してマラサダは、未加熱の生地を油で揚げて砂糖やきな粉をまぶしたもの。
生地は英語で「Douch(ドゥ)」と呼ばれており、その生地を油で揚げたものがドーナツです。
マラサダもドーナツの一種といえますね。
この作り方によって生まれるのは、「食感」の違い。
完成されたパンを揚げて作る揚げパンは油を吸いやすく、ずっしり重みのある食感に。
対して、未加熱の生地を揚げて作るマラサダは、外はカリッと中はふわふわの食感になりますよ。
②マラサダと日本(沖縄)の揚げ菓子「サーターアンダギー」の違いはどこ?
サーターアンダギーは、日本にある沖縄県の揚げ菓子。
丸くした生地を揚げる際に割れ目ができて、パカッと開いたチューリップのような形をしています。
沖縄土産の定番であり、沖縄県民は家庭で手作りすることも多い伝統的なお菓子です。
そんなサーターアンダギーとマラサダの違いは、「生地を発酵させているか、発酵させていないか」にあります!
サーターアンダギーは、小麦粉・卵・砂糖を練った生地を油で揚げたもの。
生地を膨らませる役割には「ベーキングパウダー」を使用します。
対してマラサダは、小麦粉・卵・牛乳・砂糖・バターを混ぜた生地を油で揚げたもの。
生地を膨らませる役割には「イースト菌(パン酵母)」を使用して、生地を発酵させる工程が入ります。
発酵工程の有無によって生まれるのは、「食感」の違い。
ベーキングパウダーを使用した生地を揚げて作るサーターアンダギーは、外はカリッと中はしっとりした食感に。
イースト菌(パン酵母)を使用して、生地を発酵させてから揚げて作るマラサダは、外はカリッと中はふわふわの食感になりますよ。
さてここで、皆さんが思っていることがあるのではないでしょうか?
そもそもマラサダと似ているスイーツとして紹介しているのに「見た目も食感も全然似てるところがないじゃないか!」ということ。
たしかに見た目や食感は似ていませんが、地元民のお菓子に対する価値観には似ている部分があるみたいです...!
それは「特にアレンジを加えず、シンプルに食べるのが一番」だと思っていること。
マラサダもサーターアンダギーも、アレンジとしてクリームを挟んだりすることがあります。
しかし、地元民は、アレンジを加えていないそのままの味を好む傾向があるようですよ。
③マラサダとイタリアの揚げ菓子「ボンボローニ」の違いはどこ?
ボンボローニとは、イタリア・トスカーナ州発祥の伝統的な揚げ菓子。
日本ではあまり聞き馴染みが無いかと思いますが、イタリアでは定番のお菓子です。
ボンボローニという名前は、イタリア語で「bomboloni=小さい」や「bomb=爆弾」という意味からきています!
ヨーロッパの地域によって呼び方が異なり、ポーランドでは「ポンチキ」、ドイツでは「ベルリーナ」「プファンクーヘン」「クレッペル」などと呼ばれることも。
日本で「大判焼き」が「今川焼き」や「リング焼き」とも呼ばれるように、同じ国の中でも地域によって呼び方が変わるのが面白いですよね!
名前の由来からも分かるように、小さくて丸い爆弾のような形をしているボンボローニ。
なんと、その見た目はマラサダと非常によく似ています!!
では、ボンボローニとマラサダの違いはどこなのでしょう?
それは「フィリング(クリームやジャムなど)が入っているか、入っていないか」にあります。
ボンボローニとは、揚げドーナツに砂糖をまぶしてフィリングを詰めたもの。
カスタードクリームやチョコレートクリームが注入されていることが多いですが、フルーツジャムやバラのジャムが入ることもあります!
対してマラサダは、揚げドーナツに砂糖やシナモンをまぶしたもの。
生地にフィリング(クリームやジャムなど)は入っていないものが一般的です。
フィリングの有無によって生まれるのが、「満足感」や「生地の食感」の違い。
たっぷりフィリングが詰まったボンボローニは、濃厚なクリームなどが相まって満足感の高いスイーツに。
また、フィリングが入っていることで生地の食感がしっとりとしています。
フィリングが入っていないマラサダは、通常のドーナツよりも満足感は高いですが、ボンボロー二と比べるとペロリと食べられる手軽な感覚のスイーツに。
また、フィリングが入っていないので外はカリッと中はふわふわの食感になっていますよ。
④マラサダとフランスの揚げ菓子「ベニエ」の違いはどこ?
ベニエとは、フランスの伝統的な揚げ菓子。
フランス語で「揚げた生地」という意味があり、名前の通り、発酵させた生地を揚げて作るフランス版のドーナツです。
フランス発祥のベニエですが、かつてフランスの植民地であった歴史のあるアメリカ・ルイジアナ州のニューオンズという都市でもよく食されているんですよ!
そんなベニエですが、作り方はほぼマラサダと同じなんです!
では、どこに違いがあるのでしょうか?
ずばり、違いは「形」と「トッピング」にあります!
ベニエは、形に決まりはありませんが、一般的には生地を角切りにして揚げるため「四角い形」をしており、トッピングとして「粉砂糖」がまぶされています。
メープルシロップ・果物のジャム・チョコレートを添えて出されることも多いですよ♪
マラサダは、「丸い形」をしており、トッピングとして「グラニュー糖」や「シナモン」がまぶされています。
クリームなどのフィリングが中に詰められている場合もありますが、基本的にはそのままシンプルに食します。
この違いによって変わってくるのが、「食感」の違い。
トッピングに粉砂糖をまぶすベニエは、外はサクッと中はモチふわ、口の中でとろけるような食感に。
対して、トッピングにグラニュー糖をまぶすマラサダは、外はサクッと中はモチふわ、グラニュー糖のかすかなザクザク食感がアクセントになります。
ちなみに、作り方によっては生地自体の食感に違いが生まれることも!
基本的にベニエもマラサダも「イースト」を使って生地を発酵させますが、ベニエは「ベーキングパウダー」を使用して生地を膨らませる場合もあるのです。
ベーキングパウダーを使用した場合には、よりサクッとふわふわで、軽い食感のドーナツになりますよ♪
番外編①:マラサダと「マラサダドーナツ」の違いはどこ?
マラサダを買おうとした際に、「マラサダドーナツ」という表記がされているのを見かけたことがあるでしょうか?
「マラサダとマラサダドーナツって何が違うの?」と疑問に思われた方もいらっしゃるかと思います。
単刀直入に言いますが、マラサダとマラサダドーナツは同じものです!
なぜなら、マラサダ自体がドーナツの一種であるから。
マラサダとドーナツは同じものなので、どちらも書くと「頭痛が痛い」のような感じで意味が重複してしまいます。
ではなぜ「マラサダドーナツ」と表記することがあるのか?
それは、ハワイからやってきたスイーツである「マラサダ」の知名度が、日本ではまだ低いから。
「マラサダとはどんなスイーツなのか?」、見た目・食感・味など想像しやすいように、日本人にも馴染み深い「ドーナツ」という単語をつけて分かりやすくしているのですね。
番外編②:ハワイの定番スイーツはドーナツなのか?
マラサダと「ドーナツ」「イーストドーナツ」「生ドーナツ」の違いはどこ?
ここまでご紹介してきた通り、マラサダはハワイの定番スイーツの1つ!
そして、ドーナツの一種に含まれます。
では、「ハワイの定番スイーツはドーナツだ!」ということもできるのでしょうか?
答えは微妙。
「マラサダ=ハワイのドーナツ」なので、「ハワイの定番スイーツの1つにドーナツがある」と言うことはできるかもしれません。
しかし、マラサダはドーナツの一種としてあるだけで「ドーナツ=マラサダ」では無いのでご注意ください!
さて、マラサダはドーナツの一種だと紹介してきましたが、ドーナツにも色んな種類があるのをご存知ですか?
例えば「ケーキドーナツ」「イーストドーナツ」「生ドーナツ」などがあります!
ここからは「マラサダはどの種類のドーナツに含まれるのか?」「マラサダと他の種類のドーナツの違いはどこなのか?」見ていきましょう。
マラサダとドーナツの違い
先ほどお話しした通り、結論、マラサダはドーナツです。
さらに種類分けすれば、基本的には「イーストドーナツ」に分類されます!
ここで、イーストドーナツとよく比較されるのが「ケーキドーナツ」。
イーストドーナツが「イースト(酵母)」を使って生地を発酵させるのに対して、ケーキドーナツは「ベーキングパウダー(膨らし粉)」を使って生地を膨らませます。
ケーキドーナツは生地を発酵させる時間が必要なく、ゴワゴワした固めの食感になるのが特徴的です。
聞き馴染みのない種類かもしれませんが、ミスドの「オールドファッション」を想像していただければ分かりやすいかと思います!
マラサダは基本的にイーストドーナツになるので、ケーキドーナツとは対照的にモチフワ食感のドーナツに。
同じようにミスドでいえば、「エンゼルクリーム」や「ハニーディップ」が同じイーストドーナツですよ!
ちなみに、稀ですが、マラサダはベーキングパウダーを使って作られる場合もあるそう!
家庭でより簡単にマラサダを作りたい場合に使用されることが多いです。
その場合には、ケーキドーナツに近いふっくらとした食感のマラサダになりますよ♪
マラサダとイーストドーナツの違い
先ほどもお伝えした通り、マラサダは一般的にイーストドーナツに分類されます。
なので、特に違いはありません!
イーストを使ったドーナツやパンはたくさんありますが、イーストの扱いには技術が必要なのをご存知でしょうか?
なぜなら、イーストは「菌」であり生き物だから。
その扱いは非常にデリケートなのです。
イーストは発酵時に二酸化炭素が発生します。
この時、発酵させすぎたり、高温多湿すぎたりするとアンモニアなど匂いのあるガスを発生させてしまうのです。
「適切な温度管理」や「正確な計量」に気をつけて取り扱ってくださいね!
マラサダと生ドーナツの違い
「生ドーナツ」とは、手で持つとつぶれてしまいそうなくらい柔らかく、とろけるような食感が特徴のドーナツ。
2020年以降に誕生したスイーツで、ホイップクリームなどがたっぷり詰められていることが多いです。
日本でいえば、2022年東京の中目黒にオープンした「I'm donut ?(アイムドーナツ?)」などの生ドーナツが有名ですよ!
見た目的にはかなりマラサダに似ている生ドーナツですが、マラサダとの違いは3つあります。
1つ目は、生地の配合の違い。
生ドーナツとマラサダは、小麦粉・卵・牛乳・砂糖・バター・パン酵母(イースト菌)など使われている材料がほぼ同じ。
ただ、生ドーナツの方が「卵」や「バター」をたっぷり使うことで柔らかい生地になっています。
2つ目は、揚げる時の油の温度の違い。
生ドーナツは、約180~200℃の高温の油を使って短時間でサッと揚げます。
マラサダは、約160~170℃の中温の油を使ってゆっくりと揚げます。
3つ目は、ドーナツに詰められるクリームの有無。
生ドーナツは、ホイップクリームやカスタードクリームなどのクリームがたっぷりと詰められているのが一般的。
マラサダは、クリームなどは詰められていないのが一般的です。
マラサダは揚げたてを食べることが多いので、生地の熱さにホイップが耐えられないのです!
ただ、最近では粗熱をとったマラサダにクリームを詰めたり、クリームにゼラチンを混ぜてダレづらくする工夫がされていることもありますよ。
さて、3つの作り方によって生まれるのが「食感」や「味わい」の違い!
生ドーナツは、生地に卵やバターをたっぷり使って高温の油で一気に揚げて作ります。
生地に水分がギュッと閉じ込められることで、柔らかくしっとりとろけるような食感に。
また、クリームがたっぷり詰まっていることで濃厚な味わいになります。
対してマラサダは、卵・バター・小麦粉などを混ぜた生地を中温の油でゆっくり揚げて作ります。
ゆっくり揚げることで油を適度に吸収して、外はカリッと中はふわもちの軽い食感に。
周りにまぶされている砂糖や、生地の甘さを感じる素朴な味わいですよ。
番外編③:マラサダと「マサラダ」の違いはどこ?
「マラサダ」と「マサラダ」、この2つの言葉の違いは何なのでしょうか。
実は2つの言葉に違いはなく、「マサラダ」は「マラサダ」が言い間違えられたものなのです!
よくある言い間違いなので、実際に経験のある方もいるのでは無いでしょうか?
感覚的には、「ひつまぶし」と「ひまつぶし」、「トウモロコシ」と「トウモコロシ」、「おさかな」と「おかさな」、「おじや」と「おやじ」みたいな感じです。
たとえ知っている言葉であっても、文字でパッと見た時に見間違えてしまう「空目(そらめ)」のような状態になることもありますよね。
結論、正しい言葉は「マラサダ」です!
ぜひ覚えてくださいね。
自宅でマラサダを作ろう!マラサダの名店直伝の簡単レシピをご紹介
モチフワ食感で、一度食べたらクセになる美味しさのマラサダ。
「もっとたくさん、いつでもマラサダが食べられたらいいのに!」と思ったことのある方もいるのではないでしょうか?
そんな方は、お家でマラサダを作っちゃいましょう!
今回は、日本で最も歴史あるマラサダの名店「マラサダワゴン」が教える、簡単に本格的なマラサダが作れるレシピをご紹介。
実はそこまで工程が多くないので、「難しそう...」と思っている方もぜひ一度トライしてみてくださいね!
ご自宅に「ホームベーカリー」のある方は、より簡単に作れちゃいますよ。
【用意する道具】
- オーブン用キッチンペーパー
- 大きめのボウル
- 木べら(ゴムベラやシリコンスパチュラでもOK)
- 計量カップ
- スケッパー(包丁やフライ返しでもOK)
- 揚げ物鍋
- 揚げ物バット
【材料】
直径約8cmのマラサダが12個作れるレシピです♪
ドーナツ生地の材料がこちら。
- 強力粉:150g
- 薄力粉:100g
- 片栗粉:25g
- 砂糖:15g
- 塩:3g
- ドライイースト:6g
- 卵黄:40g
- 無糖練乳:100g
- サラダ油:15ml
生地をこねる時や揚げる時、トッピングに適宜必要となる材料がこちら。
- 打ち粉(強力粉):適量
- 揚げ油(サラダ油):適量
- トッピング用のグラニュー糖(砂糖)またはココナッツパウダー:適量
【レシピ】
生地作りに取り掛かる前に、事前準備が2つ。
生地を揚げる時のために、10cm四方に切ったオーブン用ペーパーを12枚用意。
材料にある「卵」と「無糖練乳」は、冷蔵庫から出して室温に戻しておきましょう。
事前準備を行うことで、美味しいマラサダがスムーズに作れますよ!
では、生地を作ってきます。
まずは、「強力粉」「薄力粉」「片栗粉」「砂糖」「塩」「ドライイースト」を大きめのボウルに投入。
木べらを使ってよく混ぜます。
次に、計量カップを用意。
室温に戻しておいた「卵黄」と「無糖牛乳」を入れます。
卵黄と無糖牛乳が入った状態の計量カップに「水」を加えて、全部で200mlになるようにし、混ぜ合わせます。
強力粉などが混ぜ合わさったボウルに、計量カップの中身を投入。
木べらで混ぜてから、「サラダ油」を加えてさらに混ぜ合わせます。
混ぜ終わったら、ボウルに手を入れて生地を練っていきます。
粉っぽさが無くなりまとまるまで、根気強く練りましょう!
ボウルに生地がくっつかなくなればOKです。
その後、生地を手にとってさらに強くこねます。
つまんで引き伸ばした時に、薄い膜になる状態にできたら完璧です!
なお、ホームベーカリーをお持ちの方は、ここまでの工程を「生地作りコース」というメニューで作ることができますよ。
ここからは、ボウルから生地を取り出して打ち粉をふった台にのせて作っていきます。
生地をスケッパーで12等分にしましょう。
スケッパーを持っていない方は、包丁やフライ返しで代用してください。
12等分にした生地を丸めて、1.5cm厚さにつぶし、10cm四方に切ったオーブン用ペーパーに1つずつのせます。
室温に置いておき、高さ3cmに膨らむまで発酵させてください。
発酵時間の目安は、室温30℃で約1時間です。
発酵が終わると、油で揚げる工程に移っていきます。
180°Cに熱した揚げ油に、発酵済みの生地をオーブン用ペーパーごと投入。
生地から自然と剥がれたオーブン用ペーパーは回収しつつ、片面約2分ずつ揚げます。
両面こんがり揚がったら、バットなどに取り上げます。
粗熱がとれるまで放置。
グラニュー糖やココナッツパウダーをたっぷりまぶしたら完成です。
ご自宅でも、本場ハワイの味のマラサダを楽しんでくださいね!
本場ハワイのマラサダが食べたいあなたへ。日本国内で食べられるお店ならここ!
ハワイでマラサダを食べたことがある方も、ハワイに行ったことがない方も。
「日本でもハワイのマラサダが食べれたらいいのにな〜」と思った経験はありませんか?
実は、本場ハワイで人気のマラサダ店がすでに日本にも上陸しているんです!
おすすめは「Leonard's Bakery (レナーズベーカリー)」。
日本に初めて上陸したハワイのマラサダ店で、2008年に神奈川県横浜市の大型商業施設「横浜ワールドポーターズ」に1号店をオープンしています。
レナーズベーカリーといえば、ハワイでは言わずと知れたマラサダの名店!
マラサダ人気の火付け役となった店でもあります。
元々は老舗のベーカリーショップなので、ハワイの店舗では「PaoDoce」というビッグサイズのパンなどマラサダ以外の商品も充実していますよ。
レナーズベーカリーは、マラサダ自体の美味しさはもちろん、マラサダの種類が豊富なのも特徴!
定番の「シュガー」や「シナモンシュガー」に加えて、「キャラメルクリーム」など時期によって変わる期間限定フレーバーも人気です。
横浜ワールドポーターズ店も行列ができる人気店ですが、平日の開店直後や午前中を狙って訪れると比較的空いているみたいですよ。
ちなみに、日本にはレナーズベーカリー以外にもマラサダを売っているお店があります。
年々その数は増え、今では数百店舗ほどに!
コーヒーチェーン店「スターバックスコーヒー」や大手コンビニチェーン「セブンイレブン」でも購入できることがありますよ。
日本でも気軽にマラサダを楽しめるお店があるので、ぜひ自分好みのマラサダを探してみてくださいね!
【ハワイに行く人必見】知っておきたい“超王道”な有名ドーナツ店11選
先ほどは、日本で本場ハワイのマラサダが食べられるお店をご紹介しました。
日本進出第一号の「Leonard's Bakery (レナーズベーカリー)」、名前を聞いたことがある方もいたのではないでしょうか?
ここからは、これからハワイに行く方必見!
「ハワイで知っておきたい“超王道”な有名ドーナツ店11選」をご紹介します。
ハワイの食文化を楽しみたいなら、ハワイの定番スイーツである「マラサダ」は必食!
先ほどご紹介したLeonard's Bakery (レナーズベーカリー)はもちろん、個性豊かな絶品マラサダ店が揃っていますよ。
【ハワイの有名なドーナツ店11選】
- Leonard’s Bakery(レナーズ・ベーカリー)
- Penny’s Waikiki Malasadas(ペニーズ・ワイキキ・マラサダ)
- Kamehameha Bakery(カメハメハ・ベーカリー)
- Pipeline Bakeshop & Creamery(パイプライン・ベイクショップ&クリーマリー)
- Liliha Bakery(リリハ・ベーカリー)
- Paalaa Kai Bakery(パアラアカイ・ベーカリー)
- Maleko COFFEE and PASTRIES(マレココーヒー & ペストリーズ)
- Zippy’s(ジッピーズ)
- Aloha Cafe Pineapple Hawaii(アロハ・カフェ・パイナップル・ハワイ)
- Dukes Lane Market & Eatery(デュークス・レーン・マーケット & イータリー)
- Waikiki Market(ワイキキマーケット)
皆さんの知っているお店はありましたか?
日本人から高い人気を誇るのは「Leonard’s Bakery(レナーズ・ベーカリー)」。
ワイキキ中心部のロイヤル・ハワイアン・センター内にある「Penny’s Waikiki Malasadas(ペニーズ・ワイキキ・マラサダ)」も人気がありますよ!
今回ご紹介したお店の多くは、有名な「ワイキキビーチ」からアクセスの良い場所。
マラサダはスイーツでありながら、朝食や軽食としてもハワイで親しまれています。
ビーチへ行く際のお供に、ぜひいかがでしょうか?
「おうちでのマラサダ作りが面倒...」
便利で手軽に楽しめる取り寄せ&ネット注文が人気の理由とは
先ほどは、ご自宅でも簡単に本格的なマラサダが作れるレシピをご紹介しました。
しかし、「今日は料理したくない!」という日もあるでしょう。
そんな時にお勧めしたいのが「マラサダの冷凍通販」です!
「冷凍のマラサダって美味しいの...?」と思われる方もいるかと思いますが、ご安心ください。
届いたマラサダをレンジで温めるだけで、本場の味が簡単に楽しめちゃうんです!
多くの冷凍通販のマラサダは、シュガーのまぶされていないプレーンの状態のものが届きます。
説明書の加熱時間を参考に、レンジで温めましょう。
加熱後、付属のシュガーをまぶせば完成!
お店によっては、シュガーをまぶす袋も一緒についている場合があります。
その場合は、マラサダとシュガーを袋に入れてゆっくりと振り、均等にシュガーをまぶしてくださいね♪
加熱して、シュガーをまぶすだけの簡単調理!
しかも、冷凍マラサダであれば約3〜4ヶ月日持ちするので、ストックしていつでも食べられますよ。
日々のおやつや朝食に、超簡単に作れるマラサダを取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は「ハワイ名物グルメ「マラサダ」と「ドーナツ」の違いは?揚げパンやボンボローニなども紹介」をお伝えしましたが、いかがでしたか?
内容をまとめると...
- マラサダはドーナツであり、ハワイには「マラサダ」と「モチドーナツ」という2種類の有名なドーナツがある
- マラサダはポルトガルからやってきた揚げドーナツで、タロ芋を練り込んだ「タロマラサダ」もある
- 世界にはマラサダに似ているお菓子が4つあり、作り方の違いにより食感や味わいが変わってくる
- 本場ハワイで絶対に知っておきたい人気のドーナツ店は11店舗あり、なかには日本に上陸しているお店もある
- マラサダを自宅で作ったり、もっと手軽に「ネット注文」したりする楽しみ方もある
このような感じでしたね。
実はマラサダのルーツがポルトガルにあったこと、その誕生秘話など初めて知った方も多いのではないでしょうか?
日本の給食にあった「揚げパン」を丸くしたような見た目で派手さはありませんが、素朴な味が美味しいのです。
ハワイでは朝食・間食・おやつとして食されており、もはや地元民の生活の一部。
「ホノカアボーイ」「Hawaii Five-O」「私立探偵マグナム」などハワイが舞台のドラマや映画に多々登場することからも、その人気が伺えます。
日本でも徐々に人気が出てきており、「セブンイレブン」など期間限定で販売するお店も増えてきましたよ。
日本でも、ハワイでも、ご自宅でも。
ハワイの人気ドーナツであるマラサダを楽しんでくださいね!