スペイン北東部・カタルーニャ地方発祥の白ブドウ品種「マカベオ」。
マカベオ自体を知っている方は少ないかもしれませんが、世界三大スパークリングワイン「カヴァ」の原料として日本でも流通しています!
オリーブオイルやハーブを使った料理、「パエリア」など地中海料理と相性の良いワインとしても人気ですよ。
今回は、「白ワインのブドウ品種『マカベオ』の特徴は?スペインが世界栽培量9割を超える理由なども」をご紹介。
なんと、世界に流通しているマカベオの9割以上はスペイン産!
スペインで盛んに栽培されている理由なども併せて解説しています。
皆さんがマカベオの魅力を知る第一歩になれば嬉しいです。
Contents
マカベオの世界栽培量“9割超え”のスペイン。なぜ?
マカベオの世界栽培量“9割超え”のスペイン。
その理由は、マカベオがスペインの栽培環境に適しているから。
マカベオは樹勢(樹の生命力)が強く、スペインの温暖で乾燥した地中海性気候でも高品質なブドウが栽培できる品種。
スペインで栽培量1位の白ブドウ品種「アイレン」は手軽な価格のテーブルワインに使われる品種なので、高品質な白ブドウ品種としてはマカベオが最大級の栽培面積を誇っています!
スペインの主要白ブドウ品種の1つと言えるのです。
さらに、マカベオは世界三大スパークリングワイン「カヴァ」の柱となる品種でもあります。
伝統的なカヴァには「マカベオ」「チャレロ」「パレリャーダ」という異なる魅力を持った3種の白ブドウが使われ、ブレンドすることで高品質なワインになります。
栽培量の多いマカベオはカヴァを安定して製造するために必要不可欠な存在。
「リンゴ」や「洋梨」のような爽やかな果実味や白い花のような繊細な香りによってエレガントさを演出しています。
いわゆる、カヴァにとっての最重要品種とも言えるのです!
マカベオの特徴
世界に流通しているマカベオは、ほとんどがスペインで栽培されていることが分かりました!
ここからは、スペインの主要白ブドウ品種の1つであるマカベオの特徴について詳しく見ていきましょう。
マカベオは「ビウラ」「マカブー」など別名(=シノニム)が多い品種
マカベオは別名(=シノニム)が非常に多い品種。
栽培地域が幅広いため各国での呼び方の違いはもちろん、最大産地であるスペイン国内でも呼び名が異なります。
- マカベオ:カタルーニャ地方
- ビウラ:リオハ地方やナバーラ地方
- アルカニョール:アラゴン州の一部
- ブランカ・デ・ダロカ:アラゴン州のダロカ地方
- フォルカジャ:バレンシア地方の一部 など...
その他、スペインの次に栽培量が多いフランス・ルーション地方では「マカブー」と呼ばれています。
同じ国の中でも呼び方が異なるのは、スペインが多国籍国家だから。
国内に複数の民族が暮らしており、地域ごとに文化や言語が違うためマカベオにも多くの別名が存在するのです!
収穫時期の違いで、酸味ある爽やかな味わいから果実感あるリッチな味わいに変化
マカベオは、収穫時期の違いによってブドウの味わいが大きく変化する品種です。
早摘み(早期収穫)のマカベオは、高い酸味と「青リンゴ」「柑橘」のようなフレッシュな果実味が際立つワインに。
白い花のような繊細な香りやミネラル感も感じられます。
「カヴァ」などのスパークリングワインや辛口ワインを造るのに最適です。
適期〜遅摘み(晩期収穫)のマカベオは、黄金色に完熟して非常にジューシー。
「完熟した洋梨」「リンゴ」「ナッツ」「蜂蜜」を思わせる華やかで甘い香りのワインになります。
糖度が上がることで酸味がやや穏やかになり、コクのあるまろやかな味わいを楽しめます。
スティルワイン(熟成した白ワイン)や樽熟成のワインを造るのに最適です。
マカベオは様々なスタイルのワインになれる万能品種なので、スタイルに合わせて収穫時期も変えているのです!
軽やかでフレッシュな辛口白ワイン、爽やかで繊細なスパークリングワインなど多彩なワインスタイル
先ほど触れた通り、マカベオは多彩なスタイルのワインになれる万能品種。
マカベオのニュートラルな風味・高い酸味・他品種とのブレンド力といった性質によって、様々な醸造方法に適応できます。
マカベオの辛口ワインは、軽やかでフレッシュな味わい。
「青リンゴ」「洋梨」「ハーブ」「ミネラル」の香りが特徴的ですが、香りの強さとしては比較的控えめです。
マカベオの甘口ワインは、フレッシュな酸味とトロピカルフルーツの香りが調和したまろやかな味わい。
特有の爽やかな酸味は残しつつ、「パイナップル」「マンゴー」などトロピカルフルーツの香りもしっかりと感じることができます。
マカベオのスパークリングワインは、繊細な泡が上品で、フレッシュな酸味と爽快な香りが調和した味わい。
「青リンゴ」「グレープフルーツ」「ライム」の爽やかな香りの中に、「白桃」や「ハーブ」のニュアンスも感じられます。
マカベオで造るワインは酸味と糖度のバランスが取れているので、スルスル喉を通る飲みやすい仕上がりになりますよ!
温暖で乾燥した地中海性気候がベストな栽培環境
マカベオに最適な栽培環境は、温暖で乾燥した地中海性気候。
最大の産地はスペインですが、その中でも「カタルーニャ地方」は発祥地であり最も栽培に適した地域です。
マカベオは、樹勢(樹の生命力)が強くて乾燥した気候でも育てられる頑丈な品種。
地中海性気候の豊かな日照量によって「リンゴ」や「柑橘」のような香りが引き出され、果実味溢れるブドウに。
また、寒暖差があることでゆっくりと成熟するので高い酸味を維持することができます。
スペインの石灰質・粘土質・砂質が混ざった土壌は水はけが良いので、肥沃な土地で起きやすい「うどんこ病」「灰色かび病」など病気のリスクを防ぐことができちゃいますよ。
カタルーニャ地方の栽培環境で、高い酸味 × 豊かな果実味 が絶妙なバランスのマカベオになるのです。
高品質なマカベオを育てるには、剪定(せんてい)など適切な樹勢管理が必要
マカベオは樹勢(樹の生命力)が強くて育てやすい品種ですが、実は、樹勢が強いからこその弱点もあります。
高品質なマカベオを育てるためには、「剪定(せんてい)」「摘房(グリーンハーベスト)」「土壌の性質」など適切な樹勢管理を行う必要があるのです!
まず、枝が伸びすぎてしまい風で折れやすくなるため定期的に剪定(せんてい)を行います。
次に、房が多すぎたり粒が大きくなりすぎたブドウを摘房(グリーンハーベスト)して量を調整することで、ブドウ一粒一粒の風味が薄くなるのを防防ぎます。
さらに、水はけの良い土壌で樹に適度なストレスを与えることで、樹勢の強さを抑えることができますよ。
適切な樹勢管理を行うことで、高品質なマカベオを安定して生産することで可能になるのです!
まとめ
今回は、「白ワインのブドウ品種『マカベオ』の特徴は?スペインが世界栽培量9割を超える理由なども」をご紹介しました。
いかがでしたか?
今回の内容をまとめると、
- マカベオの世界栽培量9割以上をスペインが占めている理由は、マカベオがスペインの栽培環境に適しているから
- マカベオに別名(=シノニム)が多いのは各国での違いはもちろん、栽培量トップのスペイン国内でも地域ごとの文化や言語の違いによって呼び方が異なるから
- マカベオは収穫時期の違いによって味わいが大きく変わる品種で、早摘みは酸味ある爽やかな味わい、適期〜遅摘みは果実感あるリッチな味わいになる
- マカベオは様々なスタイルのワインになれる万能品種で、どのスタイルでも酸味と糖度のバランスが取れた飲みやすいワインが造れる
- マカベオは温暖で乾燥した地中海性気候がベストな栽培環境で、特筆すべき産地はスペイン・カタルーニャ地方
- 高品質なマカベオを育てるには、「剪定(せんてい)」「摘房(グリーンハーベスト)」「土壌の性質」など適切な樹勢管理が必要
このような感じでした。
スペインの主要白ブドウ品種として重宝されている「マカベオ」。
世界三大スパークリングワイン「カヴァ」の柱としても活躍している万能品種でした!
ぜひ、皆さんもマカベオのワインを飲んでみてくださいね。