白ワインのブドウ品種

白ワインのブドウ品種「ケルナー」の特徴は?北海道の風土で大覚醒した偉大な血筋の品種

 

ドイツ南西部・ヴュルテンベルク地方が原産の白ブドウ品種、ケルナー。

一般的に日本での知名度はまだ低いですが、北海道ではワイン品種としてお馴染み...というギャップのある品種です。

 

今回は、「白ワインのブドウ品種『ケルナー』の特徴は?北海道の風土で大覚醒した偉大な血筋の品種」をご紹介。

ケルナーの歴史・香り・味わいなど分かりやすく解説しますよ。

 

皆さんがケルナーのワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです!

 

特徴1:詩人の名前を冠したワイン。偉大な血筋と名前の由来に隠されたロマンスとは?

皆さんは、ケルナーという名の白ブドウをご存知でしょうか?

「なんだか人の名前みたい」を思った方もいるかもしれませんが、その通り、ドイツの詩人からとった名前なのです!

 

ケルナーの品種名の由来になった人物は、ドイツ・ヴュルテンベルク地方出身の医師「ユスティヌス・ケルナー」。

食中毒(ボツリヌス症)研究の世界的パイオニアとして名を残す一方で、ロマン派の詩人としても広く知られています。

 

品種名の由来となったのは、ユスティヌス・ケルナーの出身地と、白ブドウ・ケルナーの発祥地が同じだったから。

ケルナーは、1929年にヴュルテンベルク地方の研究所で他品種同士の人口交配により誕生したブドウなのです。

 

ユスティヌス・ケルナーはヴュルテンベルク地方を象徴する人物であり、無類のワイン好き!

ワインをテーマにした詩や歌を多く残し、医学的観点からも「ワインは健康に良い良薬だ」と熱心に説いていたといいます。

ワインをこよなく愛したユスティヌス・ケルナーの名を冠するというのは、当時の人々にとって最高のオマージュだったわけです。

 

またケルナーの両親は、タフな性質の黒ブドウ「トロリンガー」と、世界中から愛される高貴な白ブドウ「リースリング」。

ケルナーは、トロリンガーの生存に有利な性質と、リースリングの豊かな果実味・美しい酸味を併せ持っています。

両親の個性を良いとこ取りした奇跡の性質が、ケルナーのポテンシャルの高さを表しているのです。

 

ケルナーはブドウ品種としては新しい方ながら、偉大な血を引く優れた性質のハイブリッド。

名前の由来や歴史を知ると、ケルナーのワインを飲んだ時により愛着が沸きますよね。

 

特徴2:ー10℃の冬を越す脅威の耐寒性!寒冷地ワインの救世主

ケルナーの主な栽培地は、ドイツ。

南部付近のファルツ地方・ラインヘッセン地方・モーゼル地方・ヴュルテンベルク地方を中心に栽培されており、2018年時点ではドイツ国内で6番目に栽培量の多い品種でした。

 

その理由は、ー10℃を下回る北限の地でもブドウ栽培を可能にする圧倒的な生命力。

このタフさが、寒冷地ワインの救世主として讃えられる所以です。

 

1929年に誕生してから、瞬く間にドイツに広まったケルナー。

1992年のピーク時には栽培面積は7,800haにも及び、「ドイツ第3の白ブドウ品種」といわれるところまで上り詰めます。

 

現在は、成熟が早くて栽培地を選ばない「ミュラー・トゥルガウ」などの栽培量が増加。

全盛期よりはドイツでの栽培量が減っていますが、今もなお「地元の自慢の品種」として愛されています。

 

また、近年は日本の北海道などの地域でも栽培が活発になり、希望の光をもたらしているのです!

 

特徴3:まるで万華鏡?果実・花・ハーブ・スパイスのニュアンスが香りの表情を変える

ケルナーのワインを印象づけるのが、万華鏡のように多彩な表情を見せる香り。

温度や飲み進めるペースに合わせて、香りが変化していくのです!

 

冷えた状態のトップノート(最初の香り)は、ライム・洋梨・グレープフルーツ・青リンゴなどの瑞々しい果実香。

ワインの温度が上がってくると、ジャスミンなどの花の香り、マスカットや白桃の甘い香りが顔を出します。

 

そして、それらの奥に感じられるのがミント・レモングラスなどのハーブ香と、ナツメグのようなスパイスのニュアンス。

甘ったるい香りにならないように全体をまとめてくれて、ワインに清涼感を演出してくれています。

 

複数の香りが混ざり合いながらも、片親である「リースリング」譲りの上品さを纏っているのがケルナーの凄いところ!

ぜひ時間をかけて味わって、変化する香りを感じてみてくださいね。

 

特徴4:酸味と果実味が美しく共存した味わい。余韻にほろ苦さが残る。

澄んだイエローや麦わら色の美しいワインを生み出すケルナー。

そんなワインの味わいについても見ていきましょう。

 

特質すべきは、酸味と果実味の美しい調和!

ケルナーは、リースリング譲りのキリッとした美しい酸味と、白桃やマスカットをそのままかじったような濃厚で肉厚な果実味を併せ持っています。

しかも、それぞれがメーターMAXに近いくらいの強さで。

 

両者が互いを潰し合わず黄金のバランスで共存しているため、口内で「一口飲んで、また一口飲みたくなる」という無限ループが完成。

飽きずに長い時間楽しめるワインになります。

 

さらに、無限ループを作る要因になっているのがビターな余韻。

ワインを飲み込んだ後にグレープフルーツのような微かな苦味が残ることで、口の中がリセットされて、また次の一口が飲みたくなるのです♪

 

似ている味わいのブドウ品種としては、親品種の「リースリング」はもちろん、「アルバリーニョ」「トロンテス」などが挙げられるでしょう。

和食・エスニック料理・ハーブを使った料理などに合わせる食中酒としてもピッタリですよ☆

 

特徴5:「北海道の白といえばケルナー」と称される風土との完璧なシンクロ

冷涼な気候が大好きなケルナー。

世界中どこでも育つわけではないのですが、実は日本も主要産地の1つなんです。

オーストリア・スイス・カナダなどでも栽培されていますが、ドイツとイタリアに続き日本は栽培量世界第3位!

 

日本国内でも特に「北海道」の風土と相性抜群で、余市(よいち)を中心に栽培されています。

「北海道の白といえばケルナー」とも称されるほどですが、その所以は単に栽培量の多さだけではありません。

 

北海道産のケルナーは、世界でもトップクラスの高品質。

その秘密は、昼間は日差しが強烈に強く、夜はシベリア並みに寒く、梅雨がない乾燥した気候。

 

そして、日本の職人技ともいえる徹底的な収量制限にあります。

北海道の特殊な気候によって果実味・香り・酸味の全てがメーターMAXまで引き出され、徹底した収量制限によって濃厚なブドウが生み出されるのです。

 

北海道産ケルナーのワイン、ぜひ一度お試しあれ。

 

まとめ

今回は、「白ワインのブドウ品種『ケルナー』の特徴は?北海道の風土で大覚醒した偉大な血筋の品種」をご紹介しました。

いかがでしたか?

 

発祥はドイツながら、私達に身近な北海道でも魅力を爆発させている品種。

日本人として、その味わいを知ってみたくなりました!

ワインに秘められたロマンスにも思いを馳せながら飲んでみてくださいね。

 

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