アメリカ・ニューヨーク州原産の白ブドウ品種、ナイアガラ。
日本でも流通量の多い品種で、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
今回は、「白ワインのブドウ品種『ナイアガラ』の特徴は?NY生まれの交配種はお菓子のような甘さ」をご紹介。
ナイアガラの香り・味わい・ワインのタイプなど分かりやすくお伝えします。
「ワインのアルコール感が苦手」「苦味や酸味が苦手」というワイン初心者さんにとてもおすすめの品種ですよ!
皆さんがナイアガラのワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
Contents
特徴1:アメリカ・NY生まれの優秀なハイブリット種
ナイアガラという白ブドウ品種、日本で耳にしたことがあるかもしれません。
世界的に有名な「ナイアガラの滝」を連想させる名前に、「本当にワインの名前?」と思った方もいるのではないでしょうか?
ナイアガラは、アメリカ・ニューヨーク州のナイアガラ地方が発祥。
ここはナイアガラの滝周辺の地域であり、名前も発祥地にちなんでつけられたと言われています。
ナイアガラといえば、優秀な性質を持つハイブリット(混血)品種。
親品種は黒ブドウの「コンコード」と白ブドウの「キャサディ」で、どちらもアメリカ野生種(ラブルスカ系)の遺伝子です。
しかし、コンコードとキャサディにはヨーロッパ醸造種(ヴェニフェラ)の血も含まれています。
タフな性質・強い香りを持つアメリカ系と上品な味わいを持つヨーロッパ系が合わさり、「タフなのに美味しい」という素晴らしい性質が生まれたのですよ。
特徴2:まるでブドウ味の風船ガム!お菓子のように甘い香り
ナイアガラのワインで特徴的なのが、甘く濃厚な香り。
もぎたてブドウ100%の香りがダイレクトにくる感覚で、ブドウ味の風船ガムのようなお菓子の香りと表現することもあります。
具体的な香りで言えば、圧倒的に強いのはマスカットやグレープジュースの香り。
その中に、ハチミツ・白い花・青リンゴ・梨といった香りが混ざり合っています。
ただ、マスカットやグレープジュースの香りが圧倒的に強いので、複雑な香りというよりは簡単で分かりやすい香りだと感じるはずです。
香った時に「うわ、美味しそう!」すぐになるようなシンプルな甘い香りが、ナイアガラのワインの魅力なのです♪
特徴3:独特の「フォクシー・フレーバー(狐臭)」は好みが分かれる香り?語源から解説
ナイアガラ特有の甘い香り、実は「フォクシー・フレーバー(狐臭)」という名前がついています。
名前を見れば、ほとんどの方が「キツネの香りって何??」と思うでしょう。
ご安心ください。
もちろんキツネの香りではなく、先ほど説明したようなお菓子のように甘い独特の香りのことです。
ガム・キャンディ・グミなどの人工的なブドウの香りはフォクシー・フレーバーの主成分を再現して作られているので、「懐かしい香り」と感じるかもしれませんね。
なぜフォクシー・フレーバーという名前なのかですが、語源ははっきりしていないんです。
例えば、アメリカでラブルスカ系ブドウのことを「fox grape(偽物のブドウ)」と呼んでいたことから訛ったとか。
アメリカ原産のブドウには独特の強い香りがあることをブドウ研究家のフォックス氏が指摘したからだとか。
フォクシー・フレーバーを生み出す化合物がキツネの獣臭(ムスクの香り)に似ていると表現したからだとか...
今だに確実なことは分かっていないようです。
ナイアガラを象徴するようなフォクシー・フレーバーですが、正直好みの分かれる香りではあります。
面白いのが、ナイアガラの故郷に住むアメリカ人よりも、日本人に好まれやすいということ。
甘いお菓子に溢れたアメリカでは「チープな加工品の香り」だと感じやすいですが、日本ではシャインマスカットなど食用ブドウが愛されてきたので「本物のブドウの香り」として受け取ってもらいやすいのです。
ワインに慣れていない方にとっては、この甘い香りは嗅ぎやすく感じると思いますよ!
特徴4:主流の甘口ワインはピュアで濃厚な甘さ。ワイン初心者はナイアガラから挑戦しよう
甘口ワインが主流のナイアガラ。
香りから想像する通り、味わいにもピュアで濃厚な甘さがあり、言い表すなら「ブドウジュース」のよう!
アルコール感を感じずらいので、お酒に慣れていない方のワインデビューに持ってこいの品種です。
しっかりした甘さはありますが口当たりはさらっとしており、酸味もあるので意外にも後味はさっぱり。
やはりマスカット感が強いです。
冷やしてから飲むのがおすすめで、冷やすことで香りが立ち、酸味が引き立つので「くどい」と感じずに飲むことができますよ!
ちなみに、甘口ワインが苦手な方もご安心ください!
ナイアガラには、辛口ワインやスパークリングワインもあります。
辛口ワインは、マスカットのように甘く広がる香りと、飲んでみると甘さ控えめですっきりドライな味わいのギャップが魅力。
スパークリングワインは、同じくマスカットの甘く華やかな香りに、やや甘口のフルーティーな口当たりが飲みやすい味わい。
炭酸のシュワっと感によって爽快感が出るので、甘さがベタつかず一番飲みやすく感じるかもしれません♪
甘いのが魅力だったナイアガラのワインですが、2010年頃〜は食中酒の需要が高まることで辛口ワインやスパークリングワインも増えてきました。
ナイアガラのワインの多彩な味わいを楽しんでください!
特徴5:ナイアガラの新スタイル!大人の食中酒に「オレンジワイン」の新提案を
近年の自然派ワインブームに乗って人気上昇中の「オレンジワイン」、皆さんはご存知でしょうか?
オレンジワインとは、白ブドウを果皮や種子ごと発酵させる赤ワインのような製法で造ったワインのこと。
見た目は確かにオレンジですが、オレンジの味がするわけではありません!
なんと近年は、ナイアガラでもオレンジワインが造られるようになってきています。
ナイアガラのオレンジワインは、お馴染みのマスカット・パイナップル・綿菓子のような独特の甘い香り。
ただし、飲んでみるとガチの辛口です。
香りの印象に騙されたと感じるほどのビターな味わいが急に現れますが、このギャップが病みつきになる理由。
甘さが印象的なナイアガラのワインも、オレンジワインにすることで一気に大人のお酒に変化するのです。
さらにオレンジワインになると食事とのペアリングの幅が広がり、和食・シーフード・エスニックなどオールマイティに対応!
「最強の食中酒」としても変貌を遂げるのです。
北海道や山形県の実力派ワイナリーがリリースしたオレンジワインが即完売するなど、その盛り上がりが伺えますよね。
ナイアガラのちょっぴり大人な魅力を感じてみたい方、新しい味わいを探している方は、オレンジワインを手に取ってみてはいかがでしょう?
新たな魅力にハマってしまうかもしれません!
特徴6:白ブドウ栽培量の日本国内トップ2に君臨する秘密は「耐寒性・耐病性・樹勢の強さ」にあり
ナイアガラは、日本の固有品種「甲州」に次いで、国内白ブドウ栽培量トップ2に君臨しています!
ワイン専門店・スーパー・コンビなどで、甲州ワインに並んでナイアガラのワインが並んでいるのを見たことがある方も多いでしょう。
ワイン用だけでなく、生で食べるブドウとしても人気が高いです。
日本でナイアガラの需要が高い理由は「味わい」と「栽培特性」にあります。
ブドウ味のお菓子を連想させる味わいが、日本人にとって飲みやすいこと。
そして、「耐寒性が高い」「耐病性が高い」「樹勢が強い」の3拍子は、日本のブドウ農家が両手を挙げて喜ぶ栽培特性です!
日本は、高温多湿な気候・梅雨時期の長雨などの厳しい環境条件によって栽培できるブドウ品種が限られています。
ナイアガラの耐寒性の高さは北海道や長野県など寒冷地での栽培向きで、樹勢が強いので環境に馴染んでぐんぐん成長。
耐病性が高いので、日本の高温多湿な環境下でもブドウ栽培の天敵となるカビ病にかかりずらいです。
ワインを飲む日本人にとっても、ワインを造る農家にとっても最高の性質を持っているナイアガラ。
日本で長く栽培され続けているのも納得ですよね。
まとめ
今回は、「白ワインのブドウ品種『ナイアガラ』の特徴は?NY生まれの交配種はお菓子のような甘さ」をご紹介しました。
いかがでしたか?
日本人に馴染みやすい甘さを持ったナイアガラのワイン。
個人的には、新しい魅力を発見できそうなオレンジワインが気になりました...!
ワインデビューにも、大人な食中酒にも、ナイアガラのワインを手に取ってみてはいかがでしょうか?