白ワインのブドウ品種

白ワインのブドウ品種「グリューナー・ヴェルトリーナー」の特徴は?ホワイトペッパーの香りが魅力

 

オーストリア発祥の白ワイン用ブドウ品種「グリューナー・ヴェルトリーナー」。

なんとも特徴的な品種名ですが、グリューナーはドイツ語で「緑の」を意味しており、ヴェルトリーナーの由来は分かっていないようです。

 

食中酒としても非常に優秀な品種で、和食との相性も抜群!

出汁の効いた繊細な味わいの和食から油分たっぷりの揚げ物まで、脅威のペアリング力を見せてくれます。

 

今回は、「白ワインのブドウ品種『グリューナー・ヴェルトリーナー』の特徴は?ホワイトペッパーの香りが魅力」をご紹介。

グリューナー・ヴェルトリーナー最大の魅力である、唯一無二の白胡椒(ホワイトペッパー)の香りの正体についても解説していますよ。

皆さんが、グリューナー・ヴェルトリーナーの魅力を知る第一歩になれば嬉しいです!

 

特徴1:グリューナー・ヴェルトリーナーはオーストリアで最も広く栽培されている固有品種

グリューナー・ヴェルトリーナーは、オーストリア固有のブドウ品種。

オーストリアのブドウ栽培面積の1/3近くを占めており、その栽培面積はオーストリア17,034ヘクタール(2012年)に及びます。

オーストリアが発祥地であることはもちろん、オーストリアの冷涼で適度に乾燥した気候と保水性・排水性のバランスに優れたレス土壌が栽培に最適な環境なのです。

 

食中酒に最適なグリューナー・ヴェルトリーナーのワインは、オーストリアの食に欠かせない存在。

仔牛のカツレツにレモンを絞った郷土料理「ウィーナー・シュニッツェル」や「ホワイトアスパラガスのソテー」とのペアリングは至極です。

手軽な価格のカジュアルワインも多く、オーストリアの首都・ウィーン周辺に多い「ホリイゲ(ワイン酒場)」の主役としても親しまれていますよ!

 

オーストリアで最も広く栽培されているブドウ品種であり、オーストラリアのワイン産業を代表する重要な存在なのです。

 

特徴2:デリケートなため「病害対策」や「樹勢管理」が重要!(特に高品質なワイン生産の場合)

グリューナー・ヴェルトリーナーは、高品質なワインを生産するためには「病害対策」や「樹勢管理」が重要となるデリケートなブドウ品種です。

 

耐寒性があり冷涼な気候を好む品種ですが、乾燥しすぎる環境は苦手。

レス土壌など保水性と排水性のバランスに優れた土壌での繊細な水分管理によって、水分不足でブドウの成熟が止まり品質が低下するのを防止。

乾燥し過ぎは苦手ですが、湿度が高すぎても「ベト病」や「灰色カビ病」などの病気にかかりやすくなります。

昼夜の寒暖差が大きいオーストリアのような気候が適しているのです。

 

さらに、樹勢(樹の生命力)の強いグリューナー・ヴェルトリーナーには適切な樹勢管理も必須。

放っておくと黄緑色で果皮の厚い大粒の実が大量に実ってしまうので、剪定をして収量を抑えることで一粒一粒の味が濃くなるように調整します。

 

ちなみに、早く収穫しすぎると青臭く、収穫が遅すぎるとキレのある酸味が消えるといった収穫時期の見極めに技術を要する一面も...

グリューナー・ヴェルトリーナー特有の独特な風味が人気の品種ですが、栽培に手間暇かけることで高品質に育つ品種なのです。

 

特徴3:グリューナー・ヴェルトリーナー最大の魅力は、品種特有の「白胡椒(ホワイトペッパー)」の香り!

グリューナー・ヴェルトリーナー最大の魅力は、品種特有の「白胡椒(ホワイトペッパー)」の香り!

「白ワインなのに胡椒...?」と香りの想像がつかない方も多いのではないでしょうか?

 

その理由は、胡椒(コショウ)に多く含まれる「ロタンドン」という化合物がグリューナー・ヴェルトリーナーの果皮にも含まれているから。

2007年にオーストラリアの研究チームが黒ブドウ品種「シラー」にロタンドンが含まれていることを発見。

2008年にはグリューナー・ヴェルトリーナーにもロタンドンが含まれていることが判明しました。

ロタンドンは冷涼な気候でより多く生成されるので、オーストリア産などはスパイシーなニュアンスがさらに際立っています!

 

ちなみに、グリューナー・ヴェルトリーナーは白胡椒だけでなく、「青リンゴ」「レモン」などの爽やかな果実香やハーブ香も混ざった香り。

複数の香りが絶妙なバランスで混ざり合い、爽快感のある風味になっています。

 

独特の白胡椒(ホワイトペッパー)の香りは、グリューナー・ヴェルトリーナーが世界中のワインラヴァーに愛される1番の理由なのです!

 

特徴4:辛口・甘口・スパークリングまで多彩なワインスタイルに変化できるカメレオンのような存在

グリューナー・ヴェルトリーナーは、辛口ワイン・甘口ワイン・スパークリングまで多彩なワインスタイルに変化できる品種。

さらに、辛口ワインの中でも軽快な味わい〜重厚な味わいまで幅広く表現できます。

高い酸度やスパイシーな風味によって多様な醸造方法に適応できる高いポテンシャルと、風土(テロワール)の特徴を反映しやすい性質だからです。

 

グリューナー・ヴェルトリーナーの辛口ワインは、「青リンゴ」「レモン」などの爽やかな果実香に「白胡椒」のスパイス感とハーブの香りが混ざった香り。

キレのある酸味とミネラル感に、余韻には「グレープフルーツ」のような心地よい苦味を感じます。

 

甘口ワインは、「アプリコット」や「メロン」などの完熟したトロピカルフルーツに「白胡椒」のスパイス感とハーブのニュアンスが混ざった香り。

高い酸味と「蜂蜜」のような甘みが調和して、上品で爽やかな甘口に仕上がります。

 

スパークリングワインも、「青リンゴ」「レモン」などの果実香に「白胡椒」のスパイス感とハーブの香りが混ざった辛口ワインに似ている香り。

プチプチした発泡感と軽快な口当たりが特徴的な、爽やかでキレのある味わいです。

 

まさに、カメレオンのように七変化する白ブドウ品種!

ぜひ違ったスタイルを飲み比べてみてくださいね。

 

特徴5:キレある酸味と強いミネラル感を楽しむ早飲みタイプが主流。
だが、「ドライフルーツ」や「ホワイトマッシュルーム」の香りや深みが増した長期熟成タイプも人気!

グリューナー・ヴェルトリーナーは、キレのある酸味と強いミネラル感を楽しむ早飲みタイプのワイン(収穫後1年〜2年以内)が主流。

しかし、高い酸度や豊富なエキス分(凝縮感)によって長期熟成にも向いている品種なのです!

軽快なタイプ〜重厚なタイプや辛口ワイン〜甘口ワインまで生産されますが、特に重厚な味わいのワインや甘口ワインが長期熟成に向いています。

 

若いグリューナー・ヴェルトリーナーのワインは、「青リンゴ」「レモン」といった爽やかな香りと独特の「白胡椒」のニュアンスが特徴的。

さらに、甘く優しい香りの「スイカズラ」やハーブ感のある「菩提樹(ぼだいじゅ)」の香りも混ざっています。

フレッシュで爽やかな味わいと奥行きのあるミネラル感を感じる爽快なワインです。

 

若いワインが長期熟成することで、徐々に「第3アロマ」と呼ばれる熟成香が現れます。

フレッシュな果実感は「ドライフルーツ」のような香りに変化し、「蜂蜜」や「ナッツ」の香ばしい甘さや「ホワイトマッシュルーム」のようなニュアンスまで感じられるように。

高い酸味とミネラル感は残しつつも、クリーミーでコク深い味わいになります。

 

若いワインにはフレッシュでスパイシーな味わいの魅力があり、長期熟成ワインには複雑で高級感ある味わいの魅力があります。

さらに、若いワインは野菜やハーブ料理と相性が良く、長期熟成ワインは出汁の効いた和食やスパイス料理と相性抜群!

食事とのペアリングで選ぶのも楽しいですよ♪

 

特徴6:凝縮した果実味・伸びやかな酸味・奥行きのあるミネラル感が食材の味わいを引き立てる「究極の食中酒」

皆さんは、ワイン×料理 のフードペアリングを体験したことはあるでしょうか?

ペアリングの魅力は、相性の良いワインと料理の組み合わせによって相乗効果で互いの風味を引き立て合い、より美味しい食事体験が生み出されること。

 

グリューナー・ヴェルトリーナーは「究極の食中酒」とも言われるほど幅広く料理との相性が良いワインなんです!

品種特有の凝縮した果実味・伸びやかな酸味・奥行きのあるミネラル感が食材の味わいを引き立ててくれます。

ワインのタイプによって相性の良い食事の種類が異なりますので、それぞれご紹介していきますよ。

 

グリューナー・ヴェルトリーナーの辛口ワインには、和食、揚げ物、少し苦味のある野菜が相性抜群!

和食では、「ポン酢を添えた鰹のたたき」など酸味のある魚料理やレモンを絞って食べる「天ぷら」に合わせるとワインの酸味と調和します。

揚げ物でいえば、オーストリアの首都・ウィーンの郷土料理「ウィーナー・シュニッツェル(仔牛のカツレツ)」がぴったり。

さらに、「ホワイトアスパラガス」を使った料理との組み合わせもおすすめです。

 

甘口ワインには、ブルーチーズ、脂肪分の高い料理、デザートが相性抜群!

「ゴルゴンゾーラ」などのブルーチーズや「クラッカー」は、甘塩っぱい味で手が止まらなくなる組み合わせ。

「フォアグラのテリーヌ」や「レバーパテ」といった脂肪分の高い料理や、「フルーツタルト」などデザートのお供にもおすすめです。

 

スパークリングワインには、野菜料理、和食、白身魚や鶏肉の料理が相性抜群!

「ホワイトアスパラガス」や「インゲン」を使った野菜料理の苦味に、ワインの酸味とスパイス感が見事に調和します。

和食なら「寿司」や「山菜の天ぷら」、メイン料理なら「焼き鳥」などがおすすめです。

 

ワインを主体に決めるも良し、食事を主体に決めるも良し。

ぜひ、最高のペアリングを探してみてください!

 

まとめ

今回は、「白ワインのブドウ品種『グリューナー・ヴェルトリーナー』の特徴は?ホワイトペッパーの香りが魅力」をご紹介しました。

いかがでしたか?

 

今回の内容をまとめると、

  • グリューナー・ヴェルトリーナーはオーストリアの固有品種で、国内のブドウ栽培面積の1/3近くを占めている
  • グリューナー・ヴェルトリーナーは、病害対策・樹勢管理・収穫時期の見極めなどを適切に行うことで高品質なブドウが育つデリケートな品種
  • グリューナー・ヴェルトリーナー最大の魅力である「白胡椒(ホワイトペッパー)」の香りは、胡椒と同じ「ロタンドン」という化合物によるもの
  • グリューナー・ヴェルトリーナーは、辛口・甘口・スパークリングまでの多彩なワインスタイルと味わいを表現できるカメレオンのような品種
  • グリューナー・ヴェルトリーナーは早飲みタイプのワインが主流だが、高い酸度や豊富なエキス分(凝縮感)によって長期熟成にも適している
  • 品種特有の凝縮した果実味・伸びやかな酸味・奥行きのあるミネラル感によって食材の味わいを引き立てる「究極の食中酒」

このような感じでした。

 

オーストリアのワイン産業に欠かせないブドウ品種である、グリューナー・ヴェルトリーナー。

特徴的な品種名もさることながら、「白胡椒(ホワイトペッパー)の香りってどんなワイン?!」と興味惹かれた方も多いのではないでしょうか?

独特な風味にも関わらず、多様な料理に寄り添える優しさも魅力的。

皆さんもぜひ、一度飲んでみてください!

 

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