フランス・ローヌ地方原産の白ブドウ品種、ルーサンヌ。
フランス・サヴォワ地方では別名「ベルジュロン」などとも呼ばれています。
今回は、「白ワインのブドウ品種『ルーサンヌ』の特徴は?フランス・ローヌ地方の高品質な希少品種」をご紹介します。
世界的銘醸地が誇る、高品質な希少品種。
名前の由来から香り・味わい・造られるワインを知れば、ルーサンヌのワインが飲みたくなることでしょう!
白ワインに興味を持ち始めたばかりの方にも分かりやすく解説します。
皆さんがルーサンスのワインに興味をもつきっかけになれば嬉しいです。
Contents
特徴1:フランス・ローヌ地方原産の希少品種。国内栽培面積は全体の1%未満!
ルーサンヌは、総生産量の85%がフランスで栽培されています。
ただしフランス全体の白ブドウ生産量で見ると、ルーサンヌの国内栽培面積はなんと全体の1%未満!
非常に希少な白ブドウ品種なんです。
理由は、繊細な性質でとても栽培が難しいから。
それでも栽培され続けているのは、栽培にかかる努力を上回るほどの最高品質のブドウだからです!
国規定の厳しい基準を満たした「A.O.C.(高品質ワインの証)」がついているワインにも多く使われています。
ちなみに、近年はフランス以外の国々にも栽培地を広げつつあります。
例えば、アメリカ西部のカリフォルニア州、北西部のワシントン州、南部のテキサス州、南アフリカ、オーストラリアなど...
育てにくいが品質はトップクラスのルーサンヌが、栽培技術の向上によってニューワールド(新世界)でも栽培できるようになってきているのです!
ルーサンヌのさらなる人気上昇に注目です。
特徴2:熟した果実の色「ラセットブラウン=(赤褐色の茶色)」が名前の由来
ルーサンヌの名前の由来、どこからきていると思いますか?
なんだかフランスっぽい名前ですよね。
ルーサンヌの「ルー」はフランス語で「ラセットブラウン(赤褐色の茶色)」を意味しています。
ブドウの実が完熟すると緑色から赤褐色に変化するため、ルーサンヌと名付けられたそう。
完熟時期が分かりやすく、栽培農家からすると嬉しい性質ですよね。
特徴3:親子品種「マルサンヌ」とのブレンドが王道。シャトーヌフ・デュ・パプなど銘酒でも使用。
希少品種ルーサンヌを使って、どんな素晴らしいワインが造られるのでしょう?
ルーサンヌには、ワイン造りに欠かせない相棒とも呼ぶべき存在がいます。
それが親子品種「マルサンヌ」で、基本的にはルーサンヌとマルサンヌをブレンドしてワインが造られます。
もちろん単一品種での醸造もでき、マルサンヌ100%にこだわった「マルサンヌ レ・ヴィーニュ・ダ・コテ」。
ルーサンヌのみ使用できる(マルサンヌは不可)南仏の偉大なワイン「A.O.C.シャトー・ヌフ・デュ・パプ」など世界的に高い評価を受けているものは多数。
それでも、ルーサンヌとマルサンヌのブレンドワインが一般的なのはなぜでしょう?
それは、ルーサンヌとマルサンヌの異なる個性がお互いの欠点を補い合える最高の相性だからです!
ルーサンヌが酸味と香りを与え、マルサンヌがコクとボリューム感を与えることで、とろっとした口当たりに繊細な香りと重厚感が絶妙なバランスで調和したワインが仕上がります。
ブレンドした白ワインとして有名なのが「A.O.C.エルミタージュ」や「A.O.C.サン・ジョセフ」など。
ちなみに、エルミタージュやサン・ジョセフには赤ワインもあり、ルーサンヌとマルサンヌは白ブドウながら特別にブレンドが許されているんですよ。
世界的銘酒を造り出すルーサンヌとマルサンヌは、まさに南フランスの誇りと言っても過言ではないですね!
特徴4:高品質だが繊細な性質。クローン研究で品質と収穫量が安定するように!
世界の白ブドウ品種の生産割合でみれば、わずか1%にも満たないルーサンヌ。
その理由は、栽培農家を困らせる繊細な性質によって収穫量が安定しないことにありました。
ルーサンヌの栽培に必要なのは、温暖な気候と、砂質や石灰岩などの水はけの良い土壌。
温厚な気候によって晩熟なルーサンヌも確実に成熟でき、砂質や石灰岩の土壌によって病気のリスクを抑えて豊かな香りを引き出すことができます。
環境条件の他、栽培が難しい理由はルーサンヌ自体の繊細さにあります!
まず、とんでもなく湿気に弱いためカビ病にかかりやすく、収穫時期を見誤ると途端に酸味や甘みのバランスが悪くなります。
さらに、風に弱いので強風によって一気に実が落ちてしまうこともあります。
ここまで繊細で収穫量が安定しないブドウを栽培するのは、農家にとってリスクが大きいですよね...
しかし、なんと近年はアメリカ・南アフリカ・オーストラリアなど世界中に栽培地が徐々に増えつつあるんです!
ルーサンヌの弱点を改善したクローンが開発されたことによって、高品質と高収量を保てるようになってきました。
弱みを克服したルーサンヌの需要は、なお高まっていくことでしょう。
特徴5:気候条件による風味の変化。温暖地域では甘く芳醇な香り、冷涼地域では繊細な花の香り。
ルーサンヌの栽培地は世界中に広がりつつありますが、私達にとってどんな良いことがあるでしょう?
それは、より多様な風味のルーサンヌのワインが飲めるようになることです!
ブドウの味は栽培地の特徴(テロワール)に影響を受けるため、同じ品種でも産地が変わればワインの味わいは変わってきます。
ルーサンヌはブドウ自体の香りが控えめなので、産地によって味わいが変わりやすい品種。
フランス国内でも土地により違いがありますが、世界中に栽培地が分布すれば、より味わいの違いは彩豊かになります!
例えば、冷涼な北ローヌでは酸味が強く洋ナシやスミレのフローラルな香りが増し、温暖な南ローヌではハチミツや完熟ピーチの甘い香りが増します。
さらに、アメリカではトロピカルフルーツのニュアンス、南アフリカではスパイシーなハーブのニュアンスが感じられたりします。
産地が違うとワインの味が変わるの、わくわくしませんか?
ぜひ一番お気に入りの産地を探してみてください!
まとめ
今回は「白ワインのブドウ品種『ルーサンヌ』の特徴は?フランス・ローヌ地方の高品質な希少品種」をご紹介しました。
いかがでしたか?
今回の内容をまとめると、
- ほとんどはフランスで栽培されており、国内栽培面積はなんと全体の1%未満という希少品種
- 名前の由来は、完熟した実がラセットブラウン(赤褐色の茶色)に変化することからきている
- 親子品種「マルサンヌ」とのブレンドによって互いの弱点を補い合い、「A.O.C.エルミタージュ」や「A.O.C.サン・ジョセフ」などの銘酒を生み出す
- 繊細な性質によって収穫量が安定しないのが弱点だったが、近年のクローン研究によって栽培地が世界中に広がってきている
- テロワールの個性を味に反映しやすいため、栽培地が各国に増えるとワインの味わいが多様化する
このような感じでした。
超繊細な性質と希少性、まるでお城で大切に育てられたお姫様のような白ブドウ品種ですね。
手間をかけ育てる価値があるほどの上質な味わい。
気になった方は、まずはお手頃価格のデイリーワインから試してみてはいかがでしょうか?
https://wine-journal.net/roussanne/#toc1