白ワインのブドウ品種

白ワインのブドウ品種「マルサンヌ」の特徴は?フランス・ローヌ地方を代表する人気品種

 

フランス・ローヌ地方原産の白ブドウ品種、マルサンヌ。

「エルミタージュ」や「グロス・ルセット」といったシノニム(別名)で呼ばれることもあります。

 

今回は、「白ワインのブドウ品種『マルサンヌ』の特徴は?フランス・ローヌ地方を代表する人気品種」をご紹介。

世界的銘醸地で愛される人気品種の、香り・味わい・栽培地など詳しく解説しますよ。

 

コクのしっかりしたワインがお好きな方や、お肉料理など濃厚な味わいの料理の食中酒を探している方にぴったり!

皆さんが、マルサンヌのワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

 

特徴1:世界的銘醸地フランス・ローヌ地方北部を代表する白ブドウ品種のひとつ

マルサンヌは、世界的銘醸地として知られるフランス・ローヌ地方北部を代表する白ブドウ品種のひとつ。

他にも人気品種のヴィオニエなどが栽培される中、ローヌ地方ではマルサンヌが最も栽培量の多い品種となっています!

17世紀にはすでに文献に登場しており、王侯貴族にも愛されてきた長い歴史がありますよ。

 

ローヌ地方では、デイリーから特別な日まで食卓を彩るパートナーとして楽しまれています。

豚肉のロースト、ロブスタービスク、ホワイトシチューといった濃厚な味わいの料理と相性が良いです。

ちなみに、熟成したマルサンヌのワインには、銀鱈の西京焼きや煮物といった和食の旨みにも寄り添ってくれる魅力があります。

 

特徴2:10年以上の長期熟成で真価を発揮する上品ワイン。重厚感とリッチな質感が魅力。

マルサンヌから造られるワインの特質すべき点は、驚くほどの熟成ポテンシャルの高さ。

ワインには、収穫後1年〜3年以内の消費を想定した「早飲みタイプ」と、5年〜10年以上熟成させてから飲む「熟成タイプ」があります。

マルサンヌには早飲みタイプのワインもありますが、真価を発揮するのは10年以上の長期熟成を経てから!

 

マルサンヌは酸味が穏やかながら、凝縮した果実味とフルボディの強い骨格によって長期熟成に耐えることができるのです。

若いマルサンヌは、洋梨やメロンのフルーティーな香りと豊かな果実味が特徴的。

 

熟成すると、若い時の香り(第一アロマ)が落ち着き、ハチミツ・ヘーゼルナッツ・ドライフラワーなどを思わせる熟成香(第三アロマ)が現れます。

オイリーなとろりとした質感に、複雑で厚みのある味わいが楽しめます。

コンテなどのハードチーズや、エポワスなどのウォッシュチーズとともに、芳醇な味わいをお楽しみください!

 

特徴3:親子品種「ルーサンヌ」とのブレンドが基本。エルミタージュなど偉大な白ワインを生み出す!

マルサンヌは、他品種とブレンドしてワインを造ることが多いです。

ブレンド相手は、親子関係にあたる白ブドウ品種「ルーサンヌ」であることがほとんど。

親子ですがお互いに異なる個性があり、ブレンドすることでお互いの短所を補い合い「A.O.C.エルミタージュ・ブラン」や「A.O.C.サン・ジョセフ・ブラン」といった北ローヌの銘酒を生み出します!

 

マルサンヌの強みは、厚みのあるボディと豊かな果実味。

対してルーサンヌの強みは、洋ナシやカモミールティーのような華やかで繊細な香りと酸味の強さ。

マルサンヌが味わいに厚みとボリューム感を持たせ、ルーサンヌが香り高さと酸味で全体の味わいを引き締めてくれます。

 

マルサンヌとルーサンヌは、お互いが無くてはならない存在なのです。

 

特徴4:適した栽培環境は「温暖で乾燥した気候」と「水はけの良い石灰質土壌」

マルサンヌは、世界全体の栽培量の80%以上がフランス・ローヌ地方北部で生産されています。

「温暖で乾燥した気候」と「水はけの良い石灰質土壌」を好むマルサンヌの性質が、ローヌ地方北部の土地にぴったり合っているからです。

 

マルサンヌのリッチな果実味は、温暖な気候のもとで育まれます。

暑すぎると酸味が無くなりだらしない味になってしまいますが、涼しすぎると完熟できず豊かな果実味を最大限引き出すことができません。

また、マルサンヌは干ばつに耐性があるので、乾燥した気候でカビ病のリスクを減らして栽培するのが適しています。

 

さらに、北ローヌの水はけの良い石灰質土壌もマルサンヌの栽培に最適。

ブドウに適度な乾燥状態を与えることで、樹の育ちすぎや水分の吸い過ぎにより果実の味が薄まるのを防ぐことができるのです。

とろっとした質感やボリューム感ある味わいが魅力のマルサンヌにとって重要な要素となりますよ。

 

特徴5:地球温暖化への高い適応力で、世界中に栽培面積増加中!

マルサンヌの主な栽培地はフランスですが、現在は世界各国に栽培地が広がってきています!

その理由は、地球温暖化に対する高い適応力。

 

先述した通り、マルサンヌは温暖な気候での栽培に適しており、乾燥にも強い品種。

さらに、ブレンドされることの多い「ルーサンヌ」に比べると病気に強い性質で、収穫量が安定するため栽培しやすい品種といえるでしょう。

 

例えば、アメリカ西海岸のカリフォルニア州やワシントン州、オーストラリア南東部のヴィクトリア州。

スイスでは「エルミタージュ」というシノニム(別名)で栽培されています。

ヴィクトリア州には世界最古のマルサンヌ畑があり、東京ドーム約6個分もの生産規模を誇っています!

 

北ローヌでは骨格のしっかりした伝統的な味、オーストラリアではキレのある酸味、アメリカでは南国フルーツ感など...

栽培地による味のニュアンスの違いを感じるのも楽しみの一つ!

マルサンヌの需要は、今後も高まっていくことでしょう。

 

まとめ

今回は、「白ワインのブドウ品種『マルサンヌ』の特徴は?フランス・ローヌ地方を代表する人気品種」をご紹介しました。

いかがでしたか?

 

今回の内容をまとめると、

  • マルサンヌはフランス・ローヌ地方北部で最も多く栽培されている白ブドウ品種で、濃厚な味わいの料理と相性が良い
  • マルサンヌは10年以上の長期熟成に向いている品種で、熟成するとハチミツ・ヘーゼルナッツなどの複雑で厚みのある味わいになる
  • マルサンヌは親子品種「ルーサンヌ」とのブレンドワインが多く、異なる個性が互いの短所を補って銘酒を生み出す
  • フランス・ローヌ地方北部の「温暖で乾燥した気候」と「水はけの良い石灰質土壌」が、マルサンヌの栽培に適している
  • マルサンヌは地球温暖化に対する適応力が高く、アメリカ・オーストラリア・スイスなど栽培地を広げている

このような感じでした。

 

古くから王侯貴族に愛されてきた、重厚感ある上品なワインを生み出す由緒ある白ブドウ品種。

特別な日に添える一杯に、熟成したマルサンヌのワインを選んでみてはいかがでしょうか?

 

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