イタリア発祥の白ワイン用ブドウ品種「ユニ・ブラン(トレッビアーノ)」。
現在最も栽培が盛んなフランスでは「ユニ・ブラン」、発祥地のイタリアでは「トレッビアーノ」という名前で知られています。
今回は、「白ワインのブドウ品種『ユニ・ブラン(トレッビアーノ)』の特徴は?最高峰ブランデーの原材料」をご紹介。
実は、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は白ワインよりも蒸留酒の一種「ブランデー」となって流通していることの方が圧倒的に多いんです。
世界最高峰のブランデーも、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)が原材料となって造られているんですよ。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)がブランデーに使われる理由なども詳しく解説しています!
皆さんが、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)の魅力を知る第一歩になれば嬉しいです。
Contents
特徴1:フランス最大の栽培面積を誇る白ブドウ品種
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、ワインの産地として有名なフランスで最も広く栽培されている白ブドウ品種。
特に、フランス西部のコニャック地方と南西部のアルマニャック地方に栽培が集中しています。
フランスでは主にブランデー生産(蒸留酒)の原料として使われるので、白ワイン用に使われるブドウ品種としては「シャルドネ」が最も有名。
しかし栽培面積を比べてみると、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)が9.2万ha、次いで多いシャルドネが5.4万haと圧倒的な差があるのです!(2019年/2020年のデータ)
ブランデーの主原料であるユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、ブランデーの生産大国であるフランスにおいて不可欠な存在。
さらに、安定して収穫量が多く、スティルワイン(通常の白ワイン)やスパークリングワインのベースとなる能力が高いことも重宝されている理由ですよ。
特徴2:ブドウ農家に人気の秘密は「安定した高い生産性」と「病害への高い抵抗力」
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、栽培しやすいブドウとして農家から人気が高い品種!
その秘密は、「安定した高い生産性」と「病害への高い抵抗力」にあります。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、非常に樹勢(樹の生命力)の強い品種。
ブドウの房が大きく、1本の木に多くの果実をつけるため自然と収穫量が多くなります。
さらに、芽吹きが遅い品種で3月〜5月頃に発生する遅霜の被害を回避しやすいことも安定した収穫量が見込める理由の1つです。
また、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は病害への抵抗力が高く丈夫な品種でもあります。
酸度が高く糖度が低い性質や、房が大きいため果粒同士に隙間ができて風通しが良いことがカビの繁殖を防いでくれるのです。
品種自体の需要も高い上に毎年安定して栽培できる、ブドウ農家にとって最高の品種!
特に、フランスやイタリアの農家から絶大な人気と信頼性を誇っています。
特徴3:好みの栽培環境は「温暖」「豊富な日照量」「粘土石灰質土壌」
育てやすいことで知られるユニ・ブラン(トレッビアーノ)ですが、特に「温暖」「日照量が多い」「粘土石灰質土壌」の条件が揃った地域が最適な栽培地。
フランス南西部の「コニャック地方」や「マルマニャック地方」が、特に相性抜群です!
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、完熟を待つと収穫時期が10月頃になる晩生品種。
時間をかけてしっかり成熟させるためには、日照量が多くて温暖な気候が適しています。
また、水分保持力と排水性のバランスに優れた粘土石灰質土壌で育てることで、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)特有の「高い酸味」を維持しすることができます。
石灰質によってミネラル感ある風味も与えられますよ。
コニャック地方やマルマニャック地方で育った高品質なユニ・ブラン(トレッビアーノ)から、最高峰のブランデーが生み出されているのです。
特徴4:ユニ・ブラン(トレッビアーノ)100%は穏やかな香り&爽やかな酸味!ブレンドは華やかな香り&コク深さ
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)から白ワインを造る際には、他品種とブレンドすることが圧倒的に多いです。
その理由は、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)特有の「高い酸味」と「ニュートラルな風味」から。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)単体では個性控えめなワインになりやすいですが、ブレンドすることで他品種の個性を引き立てながらもワインにフレッシュさを与えてくれます。
「香りが強く糖度が高いが、酸味に欠ける... 」という品種とブレンドすることで、ユニ・ブラン(トレッビアーノ)の真価が発揮されるのです!
ただし、稀にユニ・ブラン(トレッビアーノ)100%の単一品種ワインが造られることもあります。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)100%のワインは、「レモン」や「グレープフルーツ」のニュアンスが穏やかに香り、酸味が強くキリッとした味わい。
アルコール度数が低くてクセがないので、非常に飲みやすいワインに仕上がります。
ピノ・ブランだけではさっぱりしていた味わいが、芳醇な香りの品種とブレンドすることで、華やかな香り×フルーティーなコク深さのあるワインに変化。
「コロンバール」や「ソーヴィニヨン・ブラン」とブレンドされることが多いですよ。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は、他品種の個性を引き立てる「名脇役」として活躍する品種なのです。
特徴5:ユニ・ブラン(トレッビアーノ)はブランデー造りに最適。
最高峰「コニャック」や「アルマニャック」の原材料でもある!
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)が最も輝くのは、蒸留酒の一種である「ブランデー」の原料となる時。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)は蒸留酒の原料に最も多く使用されている品種で、まさに無くてはならない存在です。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)がブランデー造りに適しているのは、「ニュートラルな風味」「高い酸度」「低い糖度」という特徴を持ち合わせているから。
ブドウ自体の酸度が高いので醸造時に酸化防止の二酸化硫黄を加える必要がなく、非常にピュアな白ワインができます。
また、糖度が低いので出来上がるワインのアルコール度数も低めに。
ピュアでアルコール度数の低い白ワインを蒸留することで、長期熟成にも適した、雑味のない上質な蒸留酒が生まれるのです!
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)を主原料とした蒸留酒の代名詞といえば、ブランデーの最高峰「コニャック」と「アルマニャック」。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)の主要産地である、フランスの「コニャック地方」と「アルマニャック地方」の名前を冠しています。
コニャックは洗練された上品な甘みが特徴で、アルマニャックは力強くて野性味のある芳醇なコクが特徴的。
どちらもユニ・ブラン(トレッビアーノ)の白ワインを原料としていますが、蒸留方法の違いによって全く異なる味わいのブランデーになっています!
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)から造られるブランデーの飲み比べもおすすめです♪
まとめ
今回は、「白ワインのブドウ品種『ユニ・ブラン(トレッビアーノ)』の特徴は?最高峰ブランデーの原材料」をご紹介しました。
いかがでしたか?
今回の内容をまとめると、
- フランス最大の栽培面積を誇る白ブドウ品種で、ブランデーの主原料やワインのベースとなるブドウ品種として需要が高い
- 樹勢が強くて病害にかかりずらく生産性が高いため、ブドウ農家からの人気が高い
- 「温暖」「日照量が多い」「粘土石灰質土壌」の条件が揃った栽培環境で、酸味が強くてミネラル豊富な高品質のブドウになる
- ユニ・ブラン(トレッビアーノ)100%は穏やかな香りで爽やかな酸味のワインになり、ブレンドすると華やかな香りでコク深いワインになる
- ブランデー造りに欠かせない品種で、世界最高峰のブランデー「コニャック」や「アルマニャック」の原材料でもある
このような感じでした。
単体では個性控えめながら、上質なワイン・ブランデー造りを陰から支えてくれる黒子のような存在のユニ・ブラン(トレッビアーノ)。
ユニ・ブラン(トレッビアーノ)が主原料のブランデーは高級なものも多いですが、白ワインは手に取りやすい価格のデイリーワインが多い印象です。
ぜひ一度試してみてくださいね!