フランス南西部・ピレネー山脈原産の白ブドウ品種「プティ・マンサン」をご存知ですか?
今回は、「白ワインのブドウ品種『プティ・マンサン』の特徴は?日本ワイン界期待の星を解説!」をご紹介。
日本ワイン界も大注目のプティ・マンサンの、香り・味わい・歴史など分かりやすく解説しますよ。
ギャップの多い魅力溢れる性質に、飲んでみたくなること間違いなし!
皆さんが、プティ・マンサンのワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
Contents
特徴1:フランス南西部・ピレネー山脈麓生まれの圧倒的エース
プティ・マンサンは、フランス南部のピレネー山脈麓で生まれた白ブドウ品種。
ピレネー山脈はスペインとフランスの国境に跨る大山脈で、430km続く山岳地帯に豊かな自然が広がっています。
世界有数のワイン産地としても知られる土地で、プティ・マンサンは白ブドウ界のエース的存在!
大粒の実がなる兄弟品種「グロ・マンサン」など他にも栽培されますが、栽培量ナンバーワンはプティ・マンサンです。
なぜなら、山岳地帯という厳しい環境に一番適応できる品種だから!
頑丈な性質でぐんぐん育ち、最高品質のブドウを生み出します。
プティ・マンサンの高酸味を生かして、遅摘み(パスリアージュ)で造った極上の甘口白ワインが世界的に有名ですよ。
濃厚なブルーチーズ、ウォッシュチーズ、フォアグラとのペアリングが至高なんだとか♪
特徴2:名前の意味は「プティ=小さな、マンサン=邸宅」。小粒の実に詰まった歴史
プティ・マンサンは、日本でも栽培量が増えてきている品種。
ただ、ワイン通の方でなければまだまだ馴染みのない名前でしょう。
プティ・マンサンという名前は、フランス語で「プティ=小さな」と、ラテン語の「マンサン=邸宅・荘園」を意味しています。
ブドウの実が小さくて粒同士の間隔が広く、作られる房も小さいことから、小さなを意味する「プティ」。
「マンサン」はなぜ...?と思われるかと思いますが、プティ・マンサンの歴史を振り返れば納得がいくでしょう。
プティ・マンサンの発祥は16世紀で、ピレネー山脈の麓に位置するジュランソン地区。
高品質ながら一粒が小さく取れる果汁が少ない「量より質」のブドウだったため、裕福な貴族や領主に親しまれていました。
さらに、のちにフランス国王となるアンリ4世の洗礼式に使用されたという栄光も残されています。
フランスの高貴品種「サヴァニャン」を片親に持つプティ・マンサンはDNA的にも由緒正しく、歴史的にも高貴な品種であることが見てとれますよね。
貴族や王に愛された高級ブドウであることを知ると、「マンサン(邸宅・荘園のブドウ)という名前もしっくりくるのではないでしょうか?
収量の低さから一時は絶滅の危機にまで瀕したことがありますが、質を重視するワイン業界の動きにより再び人気品種に返り咲きました。
プティ・マンサンの小さな実には、歴史と伝統が詰まっているのです!
特徴3:白ブドウ品種トップクラスの「超高酸味」×「超高糖度」で躍動感溢れる味わい
プティ・マンサンは、どんな香りや味わいのワインになるのでしょう?
プティ・マンサンは、「躍動感」「ギャップ」といった表現が似合う味わいをしています。
これらのイメージは、プティ・マンサンの特質すべき点である笑ってしまうほどの「酸味の強さ」と「糖度の高さ」からくるもの。
相反する2つの個性がぶつかり合い、限界ギリギリレベルで美しく共存しています。
パイナップル・マンゴーといったトロピカルフルーツやハチミツを思わすとろけるような甘い香りに反して、飲んでみるとびっくり!
確かな甘さはありますが、容赦ないほどに強い酸味がやってくるので後味は清涼感に溢れています。
初めて飲む方は驚くこと間違いなしですよ!
超高酸味×超高糖度の美しいバランスこそ、プティ・マンサンのワインが愛される最大の理由。
ありきたりでない新しい味わいのワインを探している方にピッタリです!
特徴4:樹勢が強い・病気に強い・不屈のスタミナの超タフネスな性質
高品質なブドウは繊細な性質が多いですが、プティ・マンサンは「樹勢が強い・病気に強い・不屈のスタミナ」が揃った超タフネスな性質!
樹勢が強いので大量の葉っぱで光合成が進み、爆発的に強い「酸味」と「糖度」を持つブドウに成長。
ブドウの果皮が分厚くて粒同士に風通しの良い隙間があるので、ブドウ栽培で最大の敵であるカビ病にかかりずらいです。
また、10〜12月の晩期収穫まで健全に育ち続ける脅威のスタミナを備えており、地球温暖化に適応できる暑さに強い性質まで持ち合わせています。
栽培特性において文句のつけようがありませんが、適切な管理は必要不可欠!
パワフルすぎる樹の成長を枝切りや剪定によってうまく抑えてあげる必要がありますよ。
熟成に時間がかかるため日照量が多く、樹勢を抑えられる水はけの良い土壌が栽培に適しているでしょう。
プティ・マンサンのタフすぎる性質、驚きではありませんか?
地球温暖化が進む時代において、白ブドウ界の救世主となりそうです!
特徴5:日本ワイン界の期待の星!日本の厳しい風土でも最高品質を生み出させる
世界総栽培量の95%以上がフランス産のプティ・マンサンですが、実は日本での栽培量も増えつつあります!
日本でいち早くプティ・マンサンの栽培を始めた、栃木県「ココ・ファーム・ワイナリー」での特化型セミナーや、JVA(日本ワインブドウ栽培協会)が2023年に行ったオンラインセミナー。
さらに、レストランが主催するプティ・マンサンが主役のペアリングディナーも人気上昇中。
日本でのプティ・マンサン人気の盛り上がりを感じます...!
日本のワイン界がプティ・マンサンの栽培に目をつけた理由は、その超タフな性質にあります。
日本は、高温多湿な気候・梅雨時期の長雨・夏の猛暑などによりブドウ栽培が非常に難しい風土。
しかし、プティ・マンサンは果皮が厚いので雨や病気に強く、夏の暑さにも耐えうるフィジカルを持っています。
栽培できるだけでなく、日本の風土と相性が良いため高品質のプティ・マンサンを育てることができますよ!
栃木県・山形県・長野県・静岡県など栽培農家が増えており、国内外のワインコンクールにおいて実績を挙げ始めています。
2025年の日本ワインコンクールで静岡県・中伊豆ワイナリーの「伊豆プティ・マンサン 2024」が金賞を受賞。
アジア最大級のワイン品評会でも、プティ・マンサンの白ワインが金賞を獲得しました。
日本での需要は確実に増えており、今後よりスタンダードな品種になっていくことが想像できますよね。
日本のワインショップに並んでいるのを見る日が楽しみです♪
まとめ
今回は「白ワインのブドウ品種『プティ・マンサン』の特徴は?日本ワイン界期待の星を解説!」をご紹介しました。
いかがでしたか?
一粒から得られる果汁が少ない高級品種でありながら、そのタフすぎる性質のギャップが凄いですよね...!
香りと味わいにも驚きのギャップがありますので、ぜひ試してみてください。