スペイン・アンダルシア地方発祥の白ブドウ品種、ペドロ・ヒメネス。
ボトル表記にも使われる「PX」というシノニム(別名)でも知られています。
今回は「白ワインのブドウ品種『ペドロ・ヒメネス』の特徴は?アンダルシアが生んだ漆黒の極甘口」をご紹介。
アンダルシア地方で大切に守られるペドロ・ヒメネスの香り・味わい・性質など分かりやすく解説しますよ。
ワインの見た目にも味わいにも驚くこと間違いなし!
皆さんがペドロ・ヒメネスのワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
Contents
特徴1:45℃の猛暑を愛し、湿気を嫌う。アンダルシアの大地が生んだ最も繊細な白ブドウ
ペドロ・ヒメネスという名前、なんだか可愛いらしいですよね。
スペイン最南部のアンダルシア地方で生まれた白ブドウです。
アンダルシア地方といえば、ヨーロッパ屈指の猛暑地帯として知られています。
6月〜9月頃にはなんと日中の気温が40℃を超えることも珍しくないそう...!
そんな場所で生まれたペドロ・ヒメネスももちろん、暑い気候をこよなく愛しています。
ペドロ・ヒメネスの魅力は、圧倒的な糖度の高さ。
他品種が耐えられないほどの酷暑でも活発に光合成を行い、実に凄まじい量の糖分を蓄積します。
その反面、酸味は非常に低くなりますが、その低酸・高糖度によってトロッとした極甘口ワインになるのです☆
そんなペドロ・ヒメネスは、湿気が大嫌い!
皮が非常に薄いので、すぐに「ベト病」や「貴腐菌」などのカビ病に一瞬でやられてしまうのです。
そのため、アンダルシア地方の中でもモンティージャ・モリスという空気がカラカラの内陸性気候の場所で最も栽培されていますよ。
カビ対策は必須ですね!
特徴2:生で食べてもハチミツのような甘み!極薄の皮が干しブドウにしやすい秘訣
ペドロ・ヒメネスは、熟すと薄く緑がかった黄色の大きなブドウを実らせます。
その特徴は、甘さと皮の薄さにあります。
もちろんワイン用で生産されることが多いのですが、生のまま食べても柔らかくジューシーで、ハチミツのような甘さを感じるんです!
酸味が少なくて甘さが強い感じが、シャインマスカットに似ているとか。
そして、もう1つの特徴である「皮が薄い」ことが、ペドロ・ヒメネスのキーポイント!
高糖度を生かした極甘口ワインを造る際には、ブドウを天日干し(ソレオ)してレーズン化させてから使います。
この時に、皮が薄いので水分の蒸散をスムーズに行えて糖分をギュッと凝縮できるのです。
皮が厚いと何倍もの時間がかかり、カビが発生する危険性が高まりますよ。
さらに、皮が薄いので限界まで濃縮しても渋みが出ずにピュアな甘口エキスだけを取れるというメリットもあります!
ペドロ・ヒメネスのブドウ自体の性質に、唯一無二の甘口ワインを造り出せるポイントが隠されているのですね。
特徴3:バケモノ級の糖度!1番の楽しみ方は「バニラアイスにかける」
ペドロ・ヒメネスは甘口ワインになることが多い品種。
その理由は、先ほどの通りブドウ本来の甘さと皮の薄さにあります。
ペドロ・ヒメネスから造られる天然甘口ワインは、糖度の高さがバケモノ級!
まず、ワイン自体の色が「本当に白ワインか?」と疑うほど漆黒です。
ブドウを天日干ししてから使っていることで起こる色の変化で、質感もまるでシロップのようにトロっとしています。
干しぶどうをそのまま嗅いだような香りが強く、ドライイチジク・デーツ(ナツメヤシ)などドライフルーツの香りが混ざり合います。
高糖度で低酸ですが、ベタベタしたしつこい甘さではありません!
若いワインはアルコール度数が高いので甘みを引き締めてくれて、熟したワインは樽熟成による焦げたカカオのような苦みが感じられるのです。
甘味と苦味が合わさって、飲み込んだ後にも心地よい余韻が感じられますよ♪
そして、ワインの楽しみ方としておすすめなのが、バニラアイスにかけること!
え?!と思われるかもしれませんが、1番手軽で悪魔的な美味しさの組み合わせです。
真っ白なアイスに漆黒のワインをトロッとかけると、冷たさでワインが少し固まって、ラムレーズンのような極上のソースになります...!
その他、ブルーチーズと合わせても良し、デザート代わりにちびちび飲んでも良し。
ぜひ色んな楽しみ方をしてください。
特徴4:ペドロ・ヒメネスのシェリーは漆黒の極甘口&高級ビターチョコのようなほろ苦さ
ペドロ・ヒメネスは天然甘口ワインも有名ですが、大本命はシェリー(酒精強化ワイン)!
シェリー(酒精強化ワイン)とは、醸造途中にブランデーなどの蒸留酒を添加してアルコール度数を高めたワインのことです。
ペドロ・ヒメネスの故郷であるスペイン・アンダルシア地方は「シェリー・トライアングル」に含まれるエリア。
シェリーは世界中で造れるワインではなく、シェリー・トライアングルのエリアでしか造れないんです。
実は、シェリーに使われる品種は「パロミノ」が95%以上を占めており、ペドロ・ヒメネスは1%〜2%ほど。
栽培も難しい品種ですが、最高峰のシェリーを生み出す品種として愛されていますよ。
ペドロ・ヒメネスのシェリーは、天然甘口ワインの時と同じくワインの色が漆黒。
グラスに注ぐと、濃厚なドライレーズン・干し柿・デーツ(ナツメヤシ)のような香りがグッと漂います。
ハチミツ以上ともいえるほど圧倒的なとろみがあり、極甘口なのに樽熟成による渋みによってベタつかない。
アルコールは15度~22度と高いですが、あまりの甘さとコクにアルコール感がかき消されてとても飲みやすいです。
ただし、飲みやすくて気づいた時にはフラフラ...という状況にもなりかねないのでご注意ください。笑
ここまでで「天然甘口ワインでもシェリーでもほぼ一緒じゃない?」と思われた方もいるでしょう。
造り方はほぼ同じで、ブランデーを足しているかいないかの違いです。
ブレンデーを使わない天然甘口ワインは、濃厚でなめらかなブドウ本来のピュアな甘さ。
ブランデーを使うシェリーは、ブランデーの力強さやビターチョコのような高級感ある味わいが楽しめます。
この違いも、ぜひ機会があれば試してみてくださいね!
まとめ
今回は「白ワインのブドウ品種『ペドロ・ヒメネス』の特徴は?アンダルシアが生んだ漆黒の極甘口」をご紹介しました。
いかがでしたか?
初めて見たら絶対に驚く、漆黒の白ワイン。
個人的にも気になって仕方ありません...!
ぜひみなさんも、この機会に試してみてはいかがでしょうか?