フランス・サヴォワ地方で栽培される白ブドウ品種、アルテス(ルーセット)。
サヴォワ地方はアルプス山脈の麓にあり、山岳地帯で育まれる激レア品種です。
今回は、「白ワインのブドウ品種『アルテス(ルーセット)』の特徴は?アルプス育ちの激レア高貴品種」をご紹介。
アルテス(ルーセット)の名前の由来・香り・味わいなど分かりやすく解説しています。
レア度やクオリティの高さに反して、2,500円台〜という驚くほど良心的な価格から挑戦することができちゃいます!
皆さんがアルテス(ルーセット)のワインに興味を持つきっかけになれば嬉しいです。
Contents
特徴1:アルプス山脈の麓で育つ超レアな白ブドウ品種
アルテス(ルーセット)は、フランスが主な栽培地。
中でも、フランス東端のサヴォワ地方が誇る最高品質の白ブドウ品種として知られています。
サヴォワ地方といえば、フランス・スイス・イタリアなど7つの国をまたぐアルプス山脈の真っ只中にあります。
山岳地帯という特殊な栽培環境だからこそ、サヴォワ地方ではアルテス(ルーセット)が選ばれるのです!
アルテス(ルーセット)は間違いなくサヴォワ地方を代表する品種ですが、栽培場所を選ぶので世界的には栽培量の少ない超レアな品種と言えますよ。
アルテス(ルーセット)は山岳地帯という過酷な環境を上手に使いこなします。
ウィンドブレーカーのように分厚い皮が、変わりやすい山の天候によるカビ病を防止。
山岳地帯には珍しい晩熟な性質ですが、南向きの激しい急斜面だけに植えることでソーラーパネルのように太陽光を集めて完熟します。
さらに、石灰岩がゴロゴロ転がる土壌が夜間の厳しい冷えから樹を守ってくれて、水はけの良さで根が溺れるのを防いでいるのです。
ではなぜわざわざ過酷な環境を選ぶのかというと、温暖な平地ではアルテス(ルーセット)の良さが全て消えるから。
樹勢が強すぎて暴走したり、キレのある酸味が失われてぼやけた味わいになったり...
わがままな性質なので、むしろ山岳地帯でしか高品質に育つことができないんです。
アルプス山脈の麓でしか出会えない白ブドウ、気になってきませんか?
特徴2:別名「ルーセット」としても有名。異なる名前の由来とは?
アルテス(ルーセット)の発祥や名前の由来をみていきましょう。
アルテス(ルーセット)は1432年には文献に名前が登場しており、500年以上の長い歴史があります。
発祥地は、最も栽培されているフランス・サヴォワ地方説と、東地中海のキプロス島説があるそう。
キプロス島の王女がサヴォワ公国の王子に嫁いだ時に持ち込んだ...などと言われています。
そんなアルテス(ルーセット)は、植物としての正式名称が「アルテス」。
ワイン名としても使われる超有名な別名(シノニム)で、「ルーセット」が知られています。
アルテスという名前の由来は、アルテスの気高さ(Higness)や高貴さ(Altesse)などにかけたもの。
ルーセットは、完熟したブドウが赤褐色(Rousse)に染まることから付けられました。
ブドウ品種自体の話をする時には「アルテス」、日常的にワインの話をする時には「ルーセット」と呼ばれることが多いようです。
全然違う名前ですが、どちらも同じ白ブドウですよ☆
特徴3:柑橘・スパイス・蜂蜜が混ざり合う高貴な香り!濃厚な果実味と上質な酸味
アルテス(ルーセット)のワインは、冷涼な山岳地帯だからこそ生まれる凛としたエレガントな香りや味わいが魅力的。
複数の香りが混ざっているのですが、それらがひとつのグラスの中で美しく調和しているのがすごいところなんです!
まず感じるのは、レモンピールやグレープフルーツといった柑橘系の清涼感ある香り。
その奥から、ホワイトペッパーのピリッとしたスパイス感と、溶けるような蜂蜜の甘い香りがじわじわ顔を出します。
冷えた状態では柑橘感が強いですが、グラスの温度が上がってくるとスパイスや蜂蜜のニュアンスが強まってきます...!
味わいに関しても、濃厚な果実味と上質な酸味が綺麗に調和しています。
香りや栽培環境から水のようにサラサラしたワインを想像しそうですが、実は果実の旨みがぎっしり。
晩熟で限界まで太陽の光を浴びて育っているので、果汁が口いっぱいに広がるようなボリューム感で飲みごたえがあります。
そして、この濃厚な果実味を包み込んでエレガントに仕上げてくれるのが上質な酸味。
アルプスの厳しい寒暖差によって育まれた鋭くて滑らかな酸味が、ワインの後味を涼しげにしてくれています。
複数の香りや味わいが絶妙なバランスで混ざり合い、アルテスという名前の通り上品で高貴なワインにまとまっているのです。
特徴4:長期熟成のスペシャリスト!ナッツや蜂蜜の香りが花開く
忘れてはならないアルテス(ルーセット)最大の強みといえば、長期熟成のスペシャリストであること!
アルテス(ルーセット)の持つ高貴な香りがさらに進化し、長期熟成を経て完成形になります。
他にも長期熟成できる白ブドウはありますが、アルテス(ルーセット)の凄さはそれらの良いとこ取りをしている点にあります!
例えば、熟成したシャルドネ並みの濃厚なコクや質感を手に入れつつも、上質な酸味が消えないので爽快さが失われないこと。
熟成したリースリングのような石油香(ペトロール香)はせず、香ばしいナッツや蜂蜜の香りで「美味しそう」と感じやすいこと。
同じく柑橘系の爽やかなソーヴィニヨン・ブランは熟すと香りが褪せてしまいますが、アルテス(ルーセット)は10年以上熟成しても右肩上がりに美味しくなり続けることなど...
チート級の長期熟成力によって、普通は両立しない「若々しい酸味(老けない)」「ダレない」「極上のコク」を一気に手に入れています。
この長期熟成力も、アルプスならではの栽培環境が生んでいるのですよ☆
まとめ
今回は「白ワインのブドウ品種『アルテス(ルーセット)』の特徴は?アルプス育ちの激レア高貴品種」をご紹介しました。
いかがでしたか?
アルプスが生んだ極上の高貴品種。
サヴォワ地方で作られるワインのほどんどは地産地消されてしまうので、日本では超ウルトラレアな品種といって間違いありません。
爽やかさもコクも両方諦めたくない白ワイン好きの方!
秘宝のようなアルテス(ルーセット)のワインを、ぜひ試してみませんか?